エフィカシーとは?ゴール達成能力の自己評価を高める方法
同じ状況なのに、どんどん挑戦できる人と、立ち止まってしまう人がいます。この違いを生んでいるのは才能などではありません。
この記事では、コーチングの最も重要な概念のひとつであるエフィカシーについて詳しく解説をします。
エフィカシーの定義と基本的な仕組み
エフィカシーとは何か
エフィカシーとは、自分のゴールを達成する自己能力の自己評価のことです。
特に「現状の外側に設定したゴール」に対して、自分がそのゴールを達成できると確信している度合いを指します。
簡単に言えば、「私にはできる」という内側からの確信の度合いです。
単なる「自信」との違い
エフィカシーは、単なる「自信」や「ポジティブ思考」とは異なります。
根拠のない楽観主義や漠然とした自信ではなく、ゴール達成能力に対する深い内的確信を指すのです。
この確信があるからこそ、周囲から「無理じゃない?」と言われても、困難な状況に直面しても、諦めずに進み続けることができます。
エフィカシーの高低による違い
エフィカシーが高い状態
ゴール達成できる確信度合いが高く、自然に行動できます。
困難に直面しても「なんとかなる」「自分ならできる」と感じられます。
エフィカシーが低い状態
ゴール達成できる確信度合いが低く、挑戦を避けやすくなります。
まだ始めてもいないのに「きっと無理」「失敗するだろう」と感じてしまいます。
エフィカシーとゴールの関係
エフィカシーが最も重要になるのは、現状の外側にゴールを設定した時です。
今の自分の延長線上では達成できない大きなゴールには、高いエフィカシーが不可欠なのです。
現状の外側のゴールとは
現状の外側のゴールとは、今のあなたの延長線上では達成できない、新しい自分になることを必要とするゴールのことです。
- 現状の内側:今の自分の能力や環境で達成できる範囲
- 現状の外側:今の自分では達成方法が見えない、大きな変化を必要とする領域
現状の内側と外側の違い
「今年中に資格を取る」「毎日30分運動する」といった現状の内側のものなら、それほど高いエフィカシーがなくても達成できるかもしれません。
しかし、「独立して自分のビジネスを持つ」「海外で活躍する」「人生を根本から変える」といった現状の外側のゴールには、「私にはできる」という強い確信が必要になります。
なぜ高いエフィカシーが必要なのか
現状の外側のゴールは、次のような特徴を持っています。
- 達成方法が明確ではない
- 周囲から「無理じゃない?」と言われやすい
- 失敗や困難が訪れやすい
- 長い時間がかかることが多い
こうした状況の中でも進み続けるためには、「それでも私ならできる」という内側からの確信が必要なのです。
高いエフィカシーは、困難なゴールでも「自分ならできる」と信じ続ける力を与えてくれます。
エフィカシーが行動に与える影響
エフィカシーの高さは、あなたの日常の行動に直結します。
同じ機会が目の前に現れたとき、エフィカシーが高い人は「やってみよう」と感じ、エフィカシーが低い人は「私には無理だろう」と感じてしまうのです。
エフィカシーが高い場合の特徴
エフィカシーが高い人には、次のような特徴があります。
- 挑戦的な行動を取りやすい:新しいことへの一歩を踏み出せる
- 失敗を「学びの機会」と捉える:つまずいても「次はこうしよう」と考える
- 困難に直面しても諦めない:「なんとかなる」「必ず方法がある」と感じられる
- チャンスに気づきやすい:自分に関係のある情報として認識できる
エフィカシーが低い場合の特徴
一方、エフィカシーが低いと、次のようなことが起きやすくなります。
- 行動する前に諦める:まだ何も始めていないのに「無理」と結論を出してしまう
- チャンスに気づかない:目の前の機会を「自分には関係ない」と判断してしまう
- 小さな失敗で挫折する:つまずきを「やっぱり無理だった」という証拠にしてしまう
- 自己評価に合わない情報を排除する:可能性を示す情報が見えなくなる
エフィカシーを高める5つの方法
エフィカシーは生まれつき決まっているものではありません。
意識的に高めていくことができる能力です。
方法1:セルフイメージを更新する
エフィカシーを高めるためには、「私はゴールを達成できる存在だ」と自己イメージを書き換えることが必要です。
無意識の自己イメージが「私にはできない」のままでは、どんなに努力しても、どこかで自分を止めてしまいます。
セルフイメージを更新する技術
- アファメーション:ゴールを達成している自分を言葉で宣言する
- ビジュアライゼーション:ゴールを達成している自分の姿を五感を使ってイメージする
これらの技術を継続的に行うことで、無意識レベルで自己イメージが更新されていきます。
方法2:過去の成功体験を想起する
あなたには、すでに何かを成し遂げた経験があるはずです。
大きな成果でなくても構いません。「初めてのプレゼンをやり遂げた」「苦手だったことを克服した」「難しい状況を乗り越えた」——そうした経験はありませんか?
成功体験を活用する方法
- 過去に何かを達成した時のことを思い出す
- その時、どんな気持ちだったかを感じる
- 身体の感覚も含めて再体験する
- 「あの時もできた。今回もできる」と自分に言い聞かせる
過去の成功体験を思い出し、その時の感覚を再体験することで、「私にはできる」という確信が強化されます。
方法3:肯定的な環境をつくる
エフィカシーは、あなたが置かれている環境によっても大きく影響を受けます。
否定的な言葉や批判ばかりの環境にいると、エフィカシーは下がっていきます。逆に、応援してくれる人やポジティブな情報に触れることで、エフィカシーは強化されやすくなります。
環境を整えるポイント
- あなたを応援してくれる人と過ごす時間を増やす
- 批判的な人や否定的な情報から距離を置く
- 挑戦している人や成功している人の話に触れる
- ドリームキラーの言葉を真に受けない
環境は、あなたの無意識に大きな影響を与えます。意識的に選ぶことが大切です。
方法4:ポジティブな言葉を使う
日常のセルフトーク(自分への語りかけ)は、エフィカシーに大きな影響を与えます。
「私には無理」「できない」「才能がない」といった言葉を繰り返していると、その言葉が無意識に刻まれ、エフィカシーを下げていきます。
意識的に、ポジティブな言葉や可能性を感じられる言葉に置き換えていきましょう。
方法5:ゴール達成している自分を想像する
毎日数分でも、ゴールを達成している自分をイメージする時間をつくってください。
その時の感情や感覚をリアルに感じることで、エフィカシーは自然と高まっていきます。
なぜイメージが効果的なのか
脳は現実の体験と臨場感の高いイメージを区別することが苦手です。
ゴールを達成した自分を繰り返しイメージすることで、「私にはできる」という確信が無意識レベルで強化されていくのです。
失敗への解釈がエフィカシーを左右する
エフィカシーが高い人と低い人では、失敗に対する解釈が大きく異なります。
解釈の違い
- エフィカシーが高い人:失敗を「学びの機会」「改善のヒント」と捉える
- エフィカシーが低い人:失敗を「能力がない証拠」「やっぱり無理だった確認」と捉える
視点の転換が鍵
「うまくいかなかった」という事実を、「自分には無理だった」ではなく、「次はこうしてみよう」という改善のヒントとして受け取る。
この視点の転換が、エフィカシーを維持し続ける鍵です。
エフィカシーが高まると起きる4つの変化
エフィカシーが高まると、人生にどのような変化が起きるのでしょうか。
変化1:挑戦を恐れなくなる
エフィカシーが高まると、新しいことへの挑戦を恐れなくなります。
「失敗するかもしれない」という不安よりも、「やってみたい」という好奇心や期待感が勝るようになります。今まで「私には無理」と思っていたことにも、自然と一歩を踏み出せるようになるのです。
変化2:困難を乗り越えられる
ゴールに向かう過程では、困難や障害が現れることがあります。
エフィカシーが高い人は、困難に直面しても「なんとかなる」「必ず方法がある」と感じられるため、諦めずに解決策を探し続けることができます。困難は「ゴールへの通過点」として捉えられるようになります。
変化3:自然と行動できるようになる
エフィカシーが高まると、「やらなきゃ」という義務感ではなく、「やりたい」という内側からの動機で動けるようになります。
行動することが苦痛ではなく、自然な流れになっていきます。意志の力で無理に自分を動かさなくても、無意識が「ゴールに向かう行動」を選んでくれるようになるのです。
変化4:周囲からの信頼を得やすくなる
あなたのエフィカシーが高まると、周囲の人たちの反応も変わります。
「この人ならできる」という信頼が生まれ、応援や協力を得やすくなります。これがさらにエフィカシーを高める好循環を生み出します。
好循環が生まれる理由
エフィカシーの高さは、言葉や態度を通じて周囲に伝わるものです。
あなたが自分を信じていれば、周囲もあなたを信じやすくなるのです。
エフィカシーを高める日常の習慣
エフィカシーは、日々の小さな習慣によって育てていくことができます。
自分を褒める習慣をつくる
どんなに小さなことでも、達成したら自分を褒めてください。
「今日もよくやった」「一歩進めた」「挑戦できた自分はすごい」——こうした言葉を、自分にかけることが大切です。小さな成功体験の積み重ねが、エフィカシーを育てていきます。
「できる理由」を探す習慣をつける
何か新しいことに挑戦しようとする時、「できない理由」ではなく「できる理由」を探す習慣をつけましょう。
「なぜ私にはできるのか?」「どうすればできるのか?」——この問いかけが、エフィカシーを高める思考パターンをつくります。
朝と夜にイメージの時間をつくる
朝起きた時や夜寝る前に、ゴールを達成している自分をイメージする時間をつくりましょう。
5分でも10分でも構いません。その時の感情——喜び、達成感、充実感——を深く味わうことで、エフィカシーは自然と高まっていきます。
エフィカシーを高めて、なりたい自分へ
エフィカシーは、生まれつき決まっているものではありません。意識的に高めていくことができるものです。
小さな成功体験を積み重ね、自分の可能性を信じることから始めてみてください。
あなたの中には、すでにゴールを達成する力があります。それを確信することが、すべての始まりなのです。