Homeostasis|ホメオスタシス
変われないのは、意志が弱いからではない。
あなたを守る力が、働いているだけ
ホメオスタシスとは何か
「今年こそ変わりたい」と決意したのに、気づけばいつもの自分に戻っている。新しい習慣を始めても長続きしない。そんな自分に「意志が弱いのかな」と感じたことはありませんか?実はこれは意志の問題ではありません。ホメオスタシスという、誰もが持っている仕組みが働いているのです。
ホメオスタシスとは、身体や心の状態を一定に保とうとする恒常性維持機能のことです。ギリシャ語の「homoios(同じ)」と「stasis(状態)」が語源で、「同じ状態を保つ」という意味を持っています。
私たちの身体は、外の環境がどう変化しても内側を安定させようとしています。暑くなれば汗をかいて体を冷やし、寒くなれば体を震わせて熱をつくる。食事をすれば血糖値を調整し、水分が足りなくなればのどの渇きを感じさせる。すべて、生命を守るために自動的に行われていることです。
マインドにも働くホメオスタシス
ホメオスタシスはもともと身体の機能を説明する概念でした。しかし人間の脳が進化するにつれて、この仕組みは身体だけでなくマインドの世界にも及ぶようになりました。思考や感情における「いつもの状態」を維持しようとする働き。これが、マインドの中のコンフォートゾーンを守る力です。
こんな経験はありませんか?
プレゼンに挑戦しようとすると「やっぱり無理かも」という気持ちが湧いてくる。意志が弱いのではなく、ホメオスタシスが「いつもの安全な状態」に戻そうとしています。
自分の考えを発信したいのに、投稿しようとすると手が止まる。「批判されたらどうしよう」という不安も、ホメオスタシスの働きです。
ダイエットや朝活を始めても数日で元に戻ってしまう。ホメオスタシスが「いつもの生活リズム」を維持しようとしています。
逆に、毎日のスキンケアや通勤ルートは無理なく続けられていますよね。ホメオスタシスが「いつもの状態」として守っているからです。
ホメオスタシスはあなたの敵ではありません。
あなたを守るために働いている力です。
ホメオスタシスを味方につける
ホメオスタシスは「何を現状とするか」という基準によって働きます。今の生活を「現状」と感じている限り、そこに戻ろうとする力が働き続けます。でも、ゴール側の世界の方がリアルに感じられるようになれば、ホメオスタシスはゴール側を維持しようと働き始めるのです。
慣れた環境、いつもの行動パターン。
ホメオスタシスがここに戻そうとする
こちらの臨場感が高まれば、
ホメオスタシスがここを維持してくれる
ゴール側の臨場感を高めることで、「現状維持の力」が「理想の未来を維持する力」に変わっていきます。
臨場感を高める3つの方法
ゴールを達成している自分の姿を、毎日映像としてイメージします。どんな場所にいて、何をしていて、どんな表情をしているか。五感を使って鮮やかに思い描いてみてください。
ゴールを達成している状態を、現在形の言葉で宣言します。「私は〇〇している」「私は〇〇な女性だ」というように、すでに実現しているかのように言葉にしていきます。
ゴールを達成したときの喜びや充実感を、今この瞬間に感じてみてください。感情を伴うイメージは、より強く無意識に刻まれていきます。
ホメオスタシスが味方になると
「やらなきゃ」という努力ではなく「これが普通」という感覚で行動できるようになります
ホメオスタシスの基準が変わると、新しい状態を維持しようとする力が働くようになります
かつて憧れていた自分が「当たり前の自分」に変わっていきます