あなたは今、自分の望みを知っていますか?
多くの女性が、毎日を懸命に生きています。仕事のタスクをこなし、人間関係を円滑に保ち、期待に応え、役割を果たす——。
その中で、いつの間にか「自分の望み」が見えなくなっていることに、気づいていますか?
「なりたい自分になりたい」「もっと自由に、自分らしく生きたい」その想いを胸に抱きながらも、日々は過ぎていく。
この記事では、そんなあなたに大切なことをお伝えしたいのです。あなたの人生において、最も重要な意思決定者は、あなた自身であるということです。
「オートモード」になっていませんか?
気づけば、ルーティンだけが回っている
起床、準備、通勤、業務、帰宅、食事、入浴、就寝——。
毎日が同じパターンの繰り返しになっていると、私たちの脳は「オートモード」に入ります。これは、脳が効率化を図るための自然な仕組みです。
でも、このオートモードが続きすぎると、「今、私は何を感じているのか」「本当は何を望んでいるのか」という感覚が、どんどん薄れていくのです。
「べき」に囲まれた日々
「こうするべき」「こうあるべき」「これが常識」
私たちの周りには、無数の「べき」が存在しています。そして、いつの間にか、自分の選択基準が「べき」になってしまっているのです。
「私はどうしたい?」ではなく、「どうするべき?」で物事を決めていく。それが習慣になると、自分という存在が人生の中から消えていきます。
「私」は、どこにいるのか?
他者の視点で、自分を見ている
「この服、周りからどう見られるかな」「この発言、変に思われないかな」「こんなこと言ったら、嫌われるかな」
このように、常に他者の視点を通して自分を見ている状態——。
これは、自分が「観察される客体」になってしまっているということです。本来、あなたは自分の人生を生きる「主体」のはず。
なのに、他者の評価という鏡に映った自分だけを見て、人生を選択していないでしょうか?
承認を求めることが、目的になる
「頑張ったね」「すごいね」「ちゃんとしてるね」誰かに認められることは、確かに嬉しいことです。
でも、承認を得ることが目的になってしまうと、自分の人生ではなく「承認される人生」を生きることになります。
それは、まるで自分という舞台の主演女優ではなく、誰かの脚本を演じる代役のような生き方です。
脳は、「自分が重要だと思うもの」しか見ない
RAS(網様体賦活系)という仕組み
私たちの脳には、RAS(Reticular Activating System/網様体賦活系)という情報フィルターシステムが存在します。これは、膨大な情報の中から「自分にとって重要なもの」だけを選び取る仕組みです。
例えば、妊娠を考え始めた途端に街で妊婦さんをよく見かけるようになる、といった経験はありませんか?
これはRASが「妊娠」を重要な情報としてマークしたため、以前は素通りしていた情報をキャッチするようになったからです。
あなたが「自分」を重要だと思っていないと…
ここで重要なのは、あなた自身が「自分の望み」や「自分の人生」を重要だと認識していなければ、脳はそれに関する情報をキャッチしないということ。
つまり、自分の人生に関心が薄い状態では、自分の本当の望みや可能性に気づくことすらできないのです。脳は、あなたが重要だと思っているものだけを現実として認識します。
だからこそ、「私の人生は、誰よりも私にとって重要だ」と決めることが、すべての始まりになるのです。
「私が決める」という力
決定権を、取り戻す
あなたの人生において、最終的な決定権を持っているのは誰でしょうか?
親でしょうか。パートナーでしょうか。上司でしょうか。いいえ、違います。
最終的な決定権を持っているのは、いつだってあなた自身なのです。ただ、その決定権を長い間使っていないと、「自分で決める」という感覚そのものが鈍ってしまいます。
小さな決定から、始める
今日、何を食べるか。今日、誰と話すか。今日、どんな表情で過ごすか。
こうした日常の小さな選択一つひとつが、実は「私が私の人生を決めている」という感覚を育てる練習になります。
誰かの好みに合わせるのではなく、場の空気に流されるのではなく、「私はこれを選ぶ」と決める体験を、積み重ねていくのです。
時間は、あなたの命そのもの
1日は、1440分
誰にとっても1日は24時間、1440分です。この時間は、どんなに願っても増えることはありません。
そして、今日という日は、二度と戻ってきません。あなたが今日使った時間は、あなたの命を使ったということです。
その時間を、誰に捧げていますか?
「忙しくて、自分の時間がない」
そう感じているとしたら、それは時間がないのではなく、自分以外の誰か・何かに、自分の命を捧げているということかもしれません。
それが本当にあなたの望みであれば、何の問題もありません。でも、もし違和感があるなら。もし「これは私の人生じゃない」と感じるなら。
今、この瞬間から、時間の使い方を選び直すことができます。
「私」を中心に置く、ということ
自己中心とは違う
「自分を中心に置く」と聞くと、自己中心的で利己的な印象を持つかもしれません。でも、違います。
自分を中心に置くとは、自分の感覚や望みを大切にしながら、他者とも調和して生きるということです。
自分を犠牲にして他者を優先することは、一見美しく見えるかもしれません。でも、それは長くは続きません。
なぜなら、満たされていない人は、本当の意味で他者を満たすことができないからです。
まず自分が、満ちている
まず自分自身が満ちていること。それが、周囲にも豊かさをもたらす源になります。枯れた井戸からは、水を汲むことができません。
同じように、自分自身が枯渇している状態では、誰かに何かを与え続けることは難しいのです。
だからこそ、自分を満たすこと。自分の望みに正直であること。それは、わがままではなく、あなたが誰かを本当に愛し、支えるための土台なのです。
あなたの内側に、羅針盤がある
外側の地図では、たどり着けない
「どう生きればいいですか?」「何が正解ですか?」そう尋ねたくなる気持ちは、よく分かります。
でも、あなたの人生の地図は、外側には存在しません。あなたの内側にだけ、あなたの人生を導く羅針盤があるのです。
今日から、できること
「私は、どう感じている?」と問う
一日の中で、何度でも構いません。
「今、私はどう感じている?」と、自分に問いかけてみてください。
嬉しい、悲しい、疲れた、ワクワクする、不安、安心——。感情に良い悪いはありません。ただ、今自分がどう感じているのかを知ること。それが、自分との対話の第一歩です。
「私は、本当はどうしたい?」と問う
そして、もう一つ。
「私は、本当はどうしたい?」と問いかけてみてください。
最初は答えが返ってこないかもしれません。長い間、この問いを自分にしてこなかったのですから、当然です。
でも、問い続けることで、少しずつ答えが聞こえてきます。その小さな声を、大切に拾い上げてください。
まとめ:あなたの人生の舵を、握るのはあなた
あなたの人生は、あなたが創る。誰かの期待でも、社会の常識でもなく、あなた自身の内側の声に従って。
この記事でお伝えしたことを、もう一度整理しましょう。
- オートモードになっていないか? 「べき」ではなく「私はどうしたい?」を問い直す
- 他者の視点で生きていないか? 承認を求めることが目的になっていないか確認する
- 脳は、重要だと思うものしか見ない 自分の人生を重要だと決めることから始まる
- 決定権を取り戻す 小さな選択から「私が決める」感覚を育てる
- 時間は命そのもの その時間を誰に・何に捧げているか、見つめ直す
- 自分を満たすことは、わがままではない 満ちている人だけが、他者を本当に満たせる
あなたの人生の舵を握るのは、誰でもない、あなた自身です。
「私はどう感じている?」「私は、本当はどうしたい?」この問いを、今日から自分に投げかけてみてください。
その小さな一歩が、あなたの人生を大きく変える始まりになります。
