女性の生き方

スコトーマを外して理想の未来へ|見えないチャンスに気づく方法

蓮彩聖基

あなたの視界には「見えていないもの」がある

私たちのマインドには、誰にでもスコトーマと呼ばれる心理的・認知的な盲点が存在しています。

スコトーマとは、目には映っているのに脳が「重要ではない」と判断した情報が意識に上がらず、存在していても「ないもの」として扱われる状態のことです。元々は眼科医療用語で「視野欠損」を意味していた言葉が、心理的な盲点を表す概念として使われるようになりました。

これは何かに重要性を持った瞬間に、それ以外のものが見えなくなる仕組みです。脳は毎秒膨大な情報を処理しており、その中から「自分にとって重要だ」と判断した情報だけを意識に上げています。

スコトーマは「悪い機能」ではない

この仕組みを聞くと「困る」と感じるかもしれません。でも、スコトーマは決して悪い機能ではありません。

たとえば、騒がしいパーティー会場でも、自分の名前や興味のある話題が出ると耳に入ってくる。でも、関係のない話は騒音として処理されます。これはカクテルパーティー効果と呼ばれる現象です。

もし全ての情報に敏感に反応していたら、脳には相当な負荷がかかります。だからこそ脳は、重要な情報だけをキャッチし、それ以外は意識に上げないように取捨選択してくれているのです。

この見えなくなっている部分こそがスコトーマです。今この瞬間も、あなたの視界にはたくさんの情報が入ってきています。でも、そのすべてを意識しているわけではありません。

スコトーマを体験してみる

実際にスコトーマの仕組みを体験してみましょう。簡単なワークを通じて、あなたの脳がどのように情報を選択しているかを感じることができます。

ワークの手順

今いる場所で目をつむってください。そして、目の前にある「赤いもの」を思い出してみてください。

記憶を使って、さっきまで見ていた視界の中にどのくらい赤いものがあったかを思い出してみましょう。

思い出せましたか? では、目を開いて答え合わせをしてみてください。

これがスコトーマの正体

おそらく、思い出していたよりもたくさんの赤いものが視界に入ってきたはずです。何度も見ていたはずなのに、案外覚えていなかったのではないでしょうか。

目を開けた瞬間、赤いものがたくさん目に飛び込んできた。それは、「赤いものを見つけよう」と意識したことで、脳が「赤」を重要な情報として認識したからです。

それまでは視界に入っていたのに、重要ではなかったから意識に上がってこなかった。つまり、スコトーマになっていたにすぎないのです。

重要性を自分で高め、マインドに投げかけることで、脳はちゃんと働いてくれます。

ゴール設定とスコトーマの関係

この仕組みは、あなたの人生においても同じように働いています。

ゴールがなければ「現状維持」になる

私たちにゴールがなければ、脳は「生存すること」「危険を避けること」を優先します。

その結果、昨日までの現状を維持するようにホメオスタシス(恒常性維持機能)が働きます。ホメオスタシスとは「同じ状態を保つ」という意味で、身体だけでなくマインドにおいても「いつもの状態」を維持しようとする働きがあります。

そして、今の自分にとって心地よい領域であるコンフォートゾーンを維持しようとするのです。

コンフォートゾーン内は確かに快適で安全です。でも、ゴールがなければ過去を繰り返すことになります。「変わりたい」と思いながらも、気づけば同じパターンを繰り返している。そんな経験はありませんか?

ゴールを設定すると何が起こるか

「赤いもの」のワークを思い出してください。「赤いものを探す」という目的を持った瞬間、脳は瞬時に赤いものを見つけ出しました。

ゴール設定も同じです。自分で重要性を高めることで、脳はゴールに関連する情報を意識に上げてくれます。それまでスコトーマになっていた可能性やチャンスが見えるようになるのです。

理想の未来を実現するゴール設定のポイント

現状の外側にゴールを置く

ゴール設定において最も重要な原則は、現状の外側にゴールを置くということです。

現状とは、今の自分が大きく変わらなくても成立する環境と、変わらないままで維持できる自己イメージの総体のことです。

コンフォートゾーンの内側にゴールを設定すると、ますます自分を現状に縛ってしまいます。今の自分の延長線上では達成できないところ、達成方法が見えないところにゴールを設定する必要があります。

「達成方法がわからない」は当然のこと

「どうやって達成すればいいかわからない」と不安になるかもしれません。でも、それで大丈夫です。

達成方法がわからないゴールこそが本物のゴールです。方法がすぐに見えるものは、現状の延長にすぎません。

「赤いもの」のワークでも、最初はどこにあるかわかりませんでした。でも目的を持った瞬間、見えるようになりました。ゴール達成の方法も同じです。今は見えていなくても、それはただ意識に上がっていないだけ。ゴールを設定すれば脳が働いて見えるようになります。

スコトーマを外すための具体的な方法

スコトーマを外し、新しい可能性を見つけるためには、いくつかの方法があります。

ゴールの臨場感を高める

ゴールを達成した未来の自分をリアルにイメージしてみてください。

その時、

  • どこにいますか?
  • 何をしていますか?
  • 誰と一緒にいますか?
  • どんな気持ちでしょうか?

五感を使って、その世界をできるだけ鮮やかに思い描いてみてください。視覚だけでなく、音や温度、香りも感じてみる。この臨場感が高まるほど、脳はそのゴールを「重要なもの」と認識し、関連する情報を意識に上げてくれます。

視点を広げる質問をする

日常の中で、意識的に視点を広げる質問を投げかけてみましょう。

  • 「本当にそうだろうか?」
  • 「他にどんな可能性があるだろう?」
  • 「もし制約がなかったら、どうしたいだろう?」

こうした質問は、固定観念や思い込みに気づくきっかけになります。

新しい環境や人との出会いを持つ

いつもと違う場所に行く、普段会わない人と話す、新しいことを学ぶ。こうした体験は、これまでの枠組みを超えた情報をもたらし、スコトーマを外すきっかけになります。

新しい環境に身を置くことで、見えなかった世界が見えるようになるのです。

可能性は、すでにあなたの中にある

「チャンスがない」「方法がわからない」と感じることがあるかもしれません。

でも、それは「チャンスがない」のではなく「チャンスが見えていない」だけ。「方法がわからない」のではなく「方法がまだ意識に上がっていない」だけかもしれません。

あなたが心から望む未来を描き、そこに重要性を持つことで、脳は必要な情報を見つけ出してくれます。今までスコトーマになって隠れていた可能性が、少しずつ見えるようになります。

世界の見え方が変わり、必要な情報やチャンスが自然と入ってくる。行動の選択肢が増え、可能性が広がる。それがスコトーマを外すということです。

あなたの目の前には、すでに答えがあります。ただ、まだ「見えていない」だけなのです。

あなたは今、どんな未来を描きますか?

ABOUT ME
蓮彩 聖基 (はすたみ こうき)
蓮彩 聖基 (はすたみ こうき)
パーソナルコーチ
1997年 青森県生まれ。苫米地式コーチング認定コーチ養成講座 第7期修了。ドクター苫米地ワークス修了。田島大輔グランドマスターコーチに師事。認知科学者 苫米地英人博士より、無意識へ深く働きかける「内部表現の書き換え」や、コーチングの技術を習得。
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