自己実現

「変わりたいのに変われない」あなたへ|現状の外側にゴールを設定するという選択

蓮彩聖基

あなたは今、どんな未来を思い描いていますか?

「いつか〇〇ができたらいいな」「もし機会があったら挑戦してみたい」——そんな風に考えることはありませんか?

もしかしたら、それは本当のゴールではなく「夢」や「目標」のままかもしれません

人生を大きく変えていく人たちには、共通点があります。それは「現状の外側にゴールを設定している」ということ。

この記事では、あなたが本当に望む未来を手に入れるために必要な「ゴール設定」の本質についてお伝えします。

「夢」と「目標」と「ゴール」は全く違うもの

夢は「叶ったらいいな」という受け身の願望

「将来こうなれたらいいな」という夢。素敵なことですよね。

でも、夢という言葉には少し受け身のニュアンスが含まれています。

  • 「いつか叶ったらいいな」
  • 「機会があれば挑戦したい」
  • 「今の生活がまず優先だけど…」

このような状態では、現実は大きく動きません。なぜなら、そこには能動的な意志とコミットメントが不足しているからです。

目標は「現状の延長線上」にあるもの

多くの人が設定する「目標」は、今の自分が大きく変わらなくても達成できる範囲に収まっています。

例えば「今の仕事で昇進する」「貯金を少し増やす」「資格を一つ取る」など。

もちろんこれらは素晴らしいことです。でも、人生を根本から変えるきっかけにはなりにくいのです。

ゴールは「私は〇〇をする」という強い意志

ゴールとは、誰に止められても成し遂げたいと思えることです。

夢が「できたらいいな」という希望なのに対し、ゴールは「私は〇〇をする」という揺るぎない決意を伴います。

ここに、能動的で力強いエネルギーがあります。

「現状の外側」にゴールを設定する意味

現状とは何か?

まず「現状」という言葉を整理しましょう。

現状とは、今のあなたが大きく変わらなくても成立する環境のことです。

そして、変わらないまま維持できる自分自身のイメージ(セルフイメージ)の総体でもあります。

つまり、今の延長線上で手が届く範囲は、すべて「現状の内側」なのです。

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現状の外側にゴールを置く理由

達成方法が見えないことの大切さ

「どうやって達成するか分からない」——そう感じるゴールこそ、本物のゴールです。

方法がすぐに見えてしまうものは、今の自分の延長でしかありません

達成方法が分からないということは、今の自分が大きく変わる必要があるということ。それこそが、人生を動かすエネルギーになります。

無限の可能性を引き出す

現状の外側にゴールを設定すると、無意識が「そのゴールにふさわしい自分」を探し始めます

すると、今まで見えなかった情報やチャンスが見えるようになります。これは「スコトーマ(心理的盲点)が外れる」という現象です。

私たちの脳は、膨大な情報の中から「自分にとって重要」と判断したものだけを意識に上げています。ゴールを設定することで、そのゴールに関連する情報が「重要」と認識されるようになるのです。

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なぜ多くの人は現状から抜け出せないのか

私たちは「現状維持」する性質を持っている

人間には恒常性維持機能(ホメオスタシス)という仕組みがあります。

体温を一定に保つのと同じように、私たちの心も「いつもの状態」を維持しようとするのです。

だから、変わろうとしても3日坊主で終わってしまったり、気づけば元の習慣に戻っていたりする。これは意志が弱いからではなく、自然な仕組みとして起こることです。

現状の内側では人生は動かない

目先のテクニックをいくら試しても、現状の内側に留まっている限り、人生は大きく変わりません。

本当に変化を起こすためには、現状の外側にゴールを置くことが必要です。

現状の外側にゴールを設定する方法

スコトーマの存在を知る

現状の外側は、文字通り今のあなたには見えていない領域です。

なぜ見えないのでしょうか?

それは「スコトーマ」という心理的盲点が働いているからです。目には映っていても、脳が「重要ではない」と判断した情報は、最初から存在しないかのように扱われてしまいます。

新しいバッグを買った後に、街中で同じバッグを持っている人がやたらと目につくようになった経験はありませんか?

情報は元からあったのに、「重要」と認識されていなかっただけ。これがスコトーマの働きです。

方法①:抽象度を上げて考えてみる

「なぜ?」を繰り返し問う

自分が本当に望んでいることを見つけるためには、視点を高くすることが有効です。

例えば「素敵なカフェで働きたい」と思っているとします。

ここで「なぜ?」と問いかけてみましょう。

  • なぜカフェで働きたいの? → 「心地よい空間を作りたいから」
  • なぜ心地よい空間を作りたいの? → 「人が安心できる場所を提供したいから」
  • なぜ人が安心できる場所を提供したいの? → 「人の心を癒すことに喜びを感じるから」

このように掘り下げていくと、本質的な願いが見えてきます。

具体的な形にこだわらない

「カフェ」という具体的な形は、本質を実現する一つの手段に過ぎません。

抽象度を上げることで、「実はカフェに限らず、もっと自由な方法があるかもしれない」と視野が広がります。

本当に成し遂げたいことは「状態」ではなく「動き」です。

「〇〇になりたい」という職業や肩書きではなく、「〇〇を成し遂げたい」「〇〇を生み出したい」という能動的なビジョンを持つことが大切です。

方法②:「100%やりたいこと」を問いかける

自分の心に正直になる

静かな時間を作って、自分に問いかけてみてください。

  • 誰に止められても、それでもやりたいことは何?
  • お金や時間の制限がなかったら、何をしている?
  • 子どもの頃、夢中になっていたことは何?

他人の期待や社会の常識を一旦脇に置いて、純粋に心が動くものを探してみましょう。

「今の自分」を基準にしない

「私にはスキルがないから」「経験がないから」——そんな理由でゴールを小さくしていませんか?

現状の外側にゴールを置くということは、今の自分を基準にしないということです。

今の自分が「無理かも」「怖いかも」と感じるくらいのゴールこそ、本物のゴールである可能性が高いのです。

方法③:コーチの力を借りる

一人では見えない領域がある

スコトーマ(心理的盲点)は、自分では気づきにくいものです。

なぜなら、見えていないこと自体が見えないからです。

プロのコーチは、あなたの可能性を引き出し、現状の外側にあるゴールを再定義するサポートをしてくれます。

コーチングで起こること

コーチとのセッションでは、無意識に隠れている本当の願いや想いが浮かび上がってきます。

自分一人では気づけなかった視点や、思い込みで制限していた可能性が見えてくる。これがコーチングの力です。

ゴールを設定した後に起こる変化

世界の見え方が変わる

ゴールを設定すると、必要な情報やチャンスが自然と目に入るようになります

「偶然の出会い」や「タイミングの良い情報」が増えたように感じるかもしれません。実際には、今まで見えていなかっただけなのです。

行動が自然と変わる

ゴール側の自分に臨場感を持つことで、努力ではなく自然な選択として行動が変わっていきます。

「頑張らなきゃ」ではなく「そうするのが当たり前」という感覚。これが本当の変化です。

自分自身が変わっていく

現状の外側のゴールは、今の自分が思いっきり変わる必要があるものです。

その過程で、あなた自身の可能性がどんどん引き出されていきます。人生が根本から動き始めるのです。

「今の自分」を超えて、本当の可能性へ

あなたの中には、まだ見えていない無限の可能性が眠っています。

「変わりたいのに変われない」という苦しさを感じているなら、もしかしたらそれはゴールの設定場所に原因があるのかもしれません。

現状の内側に留まるのではなく、思い切って外側に踏み出すこと。

それが、あなたの人生を大きく動かす第一歩になります。

どうか、自分の可能性を信じてください。あなたにはその力があります。

ABOUT ME
蓮彩 聖基 <br>(はすたみ こうき)
蓮彩 聖基
(はすたみ こうき)
パーソナルコーチ
1997年 青森県生まれ
苫米地式コーチング認定コーチ養成講座 第7期修了
ドクター苫米地ワークス修了
田島大輔グランドマスターコーチに師事
認知科学者 苫米地英人博士より、
無意識へ深く働きかける「内部表現の書き換え」や、コーチングの技術を習得
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