心と感情

幸せは与えられるものではなく見つけるもの|今この瞬間にある豊かさに気づく

蓮彩聖基

幸せを「待って」いませんか?

「いつか幸せになりたい」

そう思ったことはありませんか?

転職したら、結婚したら、お金が貯まったら、もっと痩せたら。何かが叶ったら、そのとき初めて幸せになれる。そんなふうに考えていませんか?

幸せとは、条件が揃ったときにやってくるものなのでしょうか。

もしそうだとしたら、条件が揃うまでの間、私たちはずっと幸せではないことになります。それは、あまりにももったいないことだと思いませんか?

幸せは「与えられる」ものではない

誰かや何かに幸せを求めてしまう心理

私たちはつい、幸せを外に求めてしまいます。

素敵な恋人ができたら幸せになれる。認めてくれる上司がいたら幸せになれる。理想の暮らしが手に入ったら幸せになれる。

誰かが、何かが、自分を幸せにしてくれる。

そう信じてしまうのは、とても自然なことです。私たちは幼い頃から、欲しいものを手に入れたときの喜びを経験してきました。だから、幸せも同じように「手に入れるもの」だと思ってしまうのです。

外に求める幸せの危うさ

でも、外に求める幸せには、ひとつ大きな問題があります。

それは、いつでも失われる可能性があるということです。

恋人と別れたら?上司が変わったら?理想の暮らしが崩れたら?外側の状況に幸せを依存していると、その状況が変わった途端に幸せも消えてしまいます。

そして、もうひとつ。外に幸せを求め続けていると、今この瞬間を幸せだと感じられなくなってしまうのです。

「まだ足りない」「もっと欲しい」「これでは満足できない」。いつまでも満たされない状態が続いてしまいます。

幸せは「見つける」もの

幸せはすでにここにある

幸せは、与えられるものではありません。見つけるものです。

それは、あなたの外側ではなく、今この瞬間、あなたの目の前にすでにあるのです。

朝目覚めたときの柔らかな光。温かいコーヒーの香り。友人からの何気ないメッセージ。季節の移り変わりを感じる風。

日常の中には、数えきれないほどの「幸せ」が散りばめられています。ただ、私たちがそれに気づいていないだけなのです。

気づく力を育てる

幸せを見つけるために必要なのは、気づく力です。

何か特別なことをする必要はありません。今ここにあるものに、意識を向けるだけでいいのです。

当たり前だと思っていたこと。見過ごしていたこと。そこに目を向けたとき、世界は驚くほど豊かに見え始めます。

「幸せがない」のではなく、「幸せに気づいていなかった」。その違いに気づくことが、人生を変える第一歩になるのです。

なぜ幸せに気づけないのか

「ないもの」に目が向く習性

人間の心には、「ないもの」に目が向きやすいという習性があります。

持っているものより、持っていないもの。満たされていることより、足りていないこと。そちらに意識が向いてしまうのです。

これは、私たちが危険を察知して生き延びるために身につけた能力でもあります。足りないものに気づくことで、それを補おうとする。その仕組みがあったからこそ、人類は生き延びてこられました。

でも、現代を生きる私たちにとって、この習性は時に幸せを見えなくしてしまうものでもあるのです。

比較という落とし穴

もうひとつ、幸せに気づけなくなる大きな原因があります。

それは、比較です。

SNSを開けば、キラキラした生活を送る人たちの投稿が目に入ります。素敵な恋人、華やかな仕事、美しい旅先、羨ましい暮らし。

それを見て、自分と比べてしまう。「あの人に比べて、私は…」と思ってしまう。

でも、その比較は本当に意味のあるものでしょうか?

あなたの人生と、他人の人生は、そもそも比べられるものではありません。

あなたにはあなたの幸せがあり、その人にはその人の幸せがある。それぞれが違う形をしていて、どちらが上でも下でもないのです。

今この瞬間にある幸せを感じる

「ある」に目を向ける

幸せを見つけるコツは、「ないもの」ではなく「あるもの」に目を向けることです。

今日、屋根のある場所で眠れること。温かい食事が食べられること。話を聞いてくれる人がいること。健康な体があること。

「そんなの当たり前じゃない」と思うかもしれません。でも、それは本当に当たり前でしょうか?

世界には、それすら手に入らない人がたくさんいます。そして、今あなたが持っているものも、いつまでも続く保証はないのです。

当たり前に思えることこそ、実は奇跡のような幸せなのです。

感謝という眼鏡をかける

「あるもの」に目を向けるとき、自然と湧いてくる感情があります。

それは、感謝です。

感謝の気持ちを持つと、世界の見え方が変わります。同じ景色を見ていても、感謝の眼鏡をかけていると、そこに幸せを見つけられるようになるのです。

難しく考える必要はありません。朝起きたとき「今日も目覚められてありがたい」と思う。ご飯を食べるとき「美味しいものが食べられてありがたい」と思う。

それだけで、日常が幸せで満たされていきます。

幸せを「感じる力」を取り戻す

忙しさの中で失われていくもの

現代を生きる私たちは、とても忙しい毎日を送っています。

仕事、家事、人間関係、情報の波。やるべきこと、考えるべきことが山のようにあって、立ち止まる暇もありません。

その忙しさの中で、私たちは大切なものを失っていきます。

それは、「今ここ」を感じる力です。

過去を悔やみ、未来を心配し、頭の中はいつも別の時間を生きている。そうしていると、今この瞬間にある幸せに気づくことができなくなってしまうのです。

立ち止まる時間を持つ

幸せを感じる力を取り戻すために、意識的に立ち止まる時間を持ってみてください。

スマホを置いて、窓の外を眺めてみる。深呼吸をして、今の自分の体の感覚を味わってみる。お茶を一口飲んで、その温かさをじっくり感じてみる。

そんな瞬間に、ふと気づくのです。

「ああ、私は今、こんなにも豊かな中にいるんだ」と。

幸せは今ここにある

あなたの人生は、すでに幸せに満ちている

あなたの人生は、すでに幸せに満ちています。

それに気づくかどうかは、あなた次第です。外側に幸せを求め続けるのか、今ここにある幸せを見つけるのか。その選択は、いつでもあなたの手の中にあります。

今日から、少しだけ意識を変えてみてください。「ないもの」ではなく「あるもの」に目を向けてみてください。

きっと、世界が違って見えるはずです。

あなたが、今この瞬間にある幸せに気づき、豊かな毎日を送れることを、心から願っています。

ABOUT ME
蓮彩 聖基 <br>(はすたみ こうき)
蓮彩 聖基
(はすたみ こうき)
パーソナルコーチ
1997年 青森県生まれ
苫米地式コーチング認定コーチ養成講座 第7期修了
ドクター苫米地ワークス修了
田島大輔グランドマスターコーチに師事
認知科学者 苫米地英人博士より、
無意識へ深く働きかける「内部表現の書き換え」や、コーチングの技術を習得
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