女性の生き方

やりたいことがわからないときに試す3ステップ

蓮彩聖基

「本当にやりたいことって何だろう」「このままでいいのかな」——そんな気持ちが頭をよぎることはありませんか?

仕事も生活もそれなりに回っているけれど、心のどこかで「私らしい人生ってこれじゃない気がする」と感じている。でも、何がしたいのかと聞かれても、答えが出てこない。

そんなあなたの感覚は、とても自然なものです。

やりたいことがわからないのは、能力がないからでも、努力が足りないからでもありません。実は、あなたの脳が「見えなくさせている」だけなのです。

やりたいことが見つからない本当の理由

脳は「重要でない」と判断した情報を隠す

私たちの脳は、毎秒膨大な量の情報を処理しています。すべてを意識に上げていたらパンクしてしまうため、脳は「今の自分にとって重要」と判断したものだけを見せる仕組みになっています。

つまり、やりたいことがわからないのではなく、今の生活を維持することが最優先になっているため、新しい可能性が視界から消えているのです。

これは心理学で「スコトーマ(心理的盲点)」と呼ばれる現象です。

「現状維持」が最優先されている状態

今の仕事、今の人間関係、今の生活リズム——これらを保つことに意識が向いていると、脳は「変化につながる情報」を自動的にフィルタリングします。

「あのセミナー面白そうだな」と思っても次の瞬間には忘れている。「やってみたいかも」と感じても行動に移せない。これは意志が弱いのではなく、脳が現状を守ろうとしている証拠です。

あなたの可能性は隠れているだけ

大切なのは、やりたいことが「ない」のではなく「見えていない」という事実です。

視界を遮っているフィルターを外せば、今まで気づかなかった選択肢が自然と見えてきます。次からご紹介する3つのステップは、そのフィルターを少しずつ緩めていく方法です。

ステップ1|「やりたくないこと」を明確にする

なぜ「やりたいこと」より先に考えるのか

「やりたいこと」を直接考えようとすると、多くの場合、思考が止まってしまいます。それは、脳が「正解を出さなければ」とプレッシャーを感じるからです。

一方、「やりたくないこと」は驚くほどスムーズに出てきます。

  • 満員電車での通勤
  • 意味を感じない会議への参加
  • 休日も仕事のことが頭から離れない状態
  • 愚痴ばかりの人間関係

これらを書き出すだけで、あなたが本当に大切にしたいものの輪郭が浮かび上がります。

実践方法:夜のリラックスする時間

準備するもの

スマホのメモアプリ、または小さなノート

やり方

  1. 寝る前のリラックスしている時間、その日「嫌だな」と感じた瞬間を思い出す
  2. 何が嫌だったのか、できるだけ具体的に書く
  3. 1週間続けてみて、共通するパターンを見つける

たとえば「上司に意見を求められて困った」という出来事があったとします。嫌だったのは「意見を言うこと」なのか、「準備する時間がなかったこと」なのか、「人前で話すこと」なのか。

掘り下げていくと、あなたが避けたい状況と、逆に大切にしたい環境が見えてきます。

ステップ2|「憧れの人」を3人挙げる

憧れは自分の可能性を映す鏡

「この人みたいになりたい」「この人の生き方が素敵」と感じる人がいたら、それはあなたの中にも同じ要素があるというサインです。

まったく共通点のない人には、人は憧れを抱きません。どこかに「私もそうありたい」という種があるからこそ、その人に惹かれるのです。

実践方法:憧れ分析ワーク

ステップ

  1. 憧れの人を3人挙げる(有名人でも身近な人でもOK)
  2. その人の「どこに」惹かれるのかを書き出す
  3. 3人に共通する要素を見つける

  • Aさん:自分の意見をはっきり言えるところ
  • Bさん:好きなことを仕事にしているところ
  • Cさん:家族との時間を大切にしているところ

この例なら、「自分の意志を持って、好きなことと大切な人を両立させる生き方」があなたの理想像かもしれません。

注意点:比較ではなく発見のために

このワークは「あの人と比べて私はダメだ」と落ち込むためのものではありません。

憧れの人は、あなたがまだ言語化できていない「こうなりたい」を教えてくれる存在です。劣等感ではなく、好奇心を持って取り組んでみてください。

ステップ3|「もし何でもできるなら」を問う

制限を外すと本音が見える

「現実的に考えて」「私の能力では」「今の状況だと」——こうした言葉が頭に浮かんだら、それはブレーキがかかっている証拠です。

脳は、実現可能性が低いと判断した選択肢を、最初から見せないようにします。だからこそ、意識的に制限を外す質問を自分に投げかける必要があります。

実践方法:制限解除の問いかけ

週末の朝、カフェや公園など普段と違う場所で

以下の質問に、思いつくままに答えを書いてみてください。

  1. お金も時間も無限にあったら、何をして過ごしたい?
  2. 誰にも反対されないとしたら、何に挑戦したい?
  3. 失敗しても誰にも知られないとしたら、何を試してみたい?

「そんなの無理」と頭が言ってきても、いったん無視してください。このワークの目的は、実現可能性を検討することではなく、あなたの本音を見つけることです。

出てきた答えの活かし方

「世界一周したい」と書いたなら、それは「自由に移動すること」「新しい文化に触れること」が大切だというサインかもしれません。

いきなり世界一周はできなくても、週末に行ったことのない街を歩いてみる、海外の映画やドキュメンタリーを観てみる——そうした体験が、次のヒントを連れてきてくれます。

3つのステップを日常に組み込む

ここまでご紹介した3つのステップは、一度やって終わりではありません。

  • ステップ1(やりたくないことの明確化):毎晩5分~10分の内省
  • ステップ2(憧れ分析):月に1回、気になる人について考える
  • ステップ3(制限解除の問いかけ):週末の朝、いつもと違う場所で(習慣化)

このように日常の中に組み込むことで、少しずつ「見えなかったもの」が見えるようになっていきます。

やりたいことは、突然ひらめくものではありません。日々の小さな問いかけの積み重ねが、あなた自身の輪郭をはっきりさせていきます。

焦る必要はありません。あなたのペースで、あなたの答えを見つけていってください。

ABOUT ME
蓮彩 聖基 (はすたみ こうき)
蓮彩 聖基 (はすたみ こうき)
パーソナルコーチ
1997年 青森県生まれ。苫米地式コーチング認定コーチ養成講座 第7期修了。ドクター苫米地ワークス修了。田島大輔グランドマスターコーチに師事。認知科学者 苫米地英人博士より、無意識へ深く働きかける「内部表現の書き換え」や、コーチングの技術を習得。
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