人間関係

彼の言動に一喜一憂してしまう本当の理由|信念を変えて安心できる関係を築く

蓮彩聖基

彼からの連絡が少し遅いだけで、不安になる。

何気ない一言に、「もしかして、愛されてないのかな」と落ち込む。

SNSの更新を見て、「私のことは後回しなんだ」と寂しくなる。

こんな風に、彼の言動に一喜一憂してしまう自分に疲れていませんか?

実は、この不安の正体は、彼の態度そのものではなく、あなたの心の奥にある信念かもしれません。

この記事では、不安を生み出す信念のメカニズムと、それを書き換えて安心できる関係を築く方法をお伝えします。

信念とは何か

無意識にある「真実」

信念とは、あなたが無意識に「これが真実だ」と思い込んでいることです。

「私は愛される価値がない」

「人は最終的に私を裏切る」

「愛されるためには完璧でいなければならない」

こうした信念は、あなたが意識的に考えているわけではありません。

でも、心の奥深くで「これが真実だ」と感じているのです。

信念はどこから来るのか

信念の多くは、幼少期の体験から形成されます。

親から「あなたはダメな子ね」と繰り返し言われた。

大切にしていた友達に裏切られた。

頑張っても認めてもらえなかった。

こうした強い感情を伴った体験が、情動記憶として深く刻まれ、「私はこういう人間だ」「世界はこういうものだ」という信念になっていくのです。

信念が現実を作り出す仕組み

脳は信念を証明しようとする

人間の脳には、自分の信念を「正しい」と証明しようとする性質があります。

もし「私は愛される価値がない」という信念を持っていたら、脳は無意識にその証拠を探し始めます。

彼が少し疲れた顔をしているだけで、「私といると楽しくないんだ」と解釈する。

他の人と楽しそうに話しているのを見て、「私よりあの人のほうが大切なんだ」と思い込む。

実際には、彼はただ疲れているだけかもしれないし、普通に会話を楽しんでいるだけかもしれません。

でも、あなたの脳は「愛されていない証拠」として受け取ってしまうのです。

スコトーマが生まれる

信念は、スコトーマ(心理的盲点)を作り出します。

「私は愛されていない」という信念があると、彼があなたを大切にしている証拠が見えなくなります。

毎日連絡をくれていること。

疲れていても会いに来てくれること。

あなたの話を聞いてくれること。

こうした「愛されている証拠」は、脳が「重要ではない」と判断して、意識に上がってこないのです。

不安を生む信念の例

「私は愛される価値がない」

この信念を持っていると、相手の些細な態度を「愛されていない証拠」として受け取ってしまいます。

そして、不安から相手を試すような行動を取ったり、必要以上に尽くしたりして、関係を疲弊させてしまうことがあります。

「愛は条件付きだ」

「完璧でいなければ愛されない」

「相手の期待に応えなければ見捨てられる」

こうした信念があると、ありのままの自分を出せなくなります。

常に相手の顔色を伺い、自分を犠牲にして、疲れ果ててしまいます。

「人はみんな同じ」

過去に誰かに傷つけられた経験から、「どうせこの人も最終的には私を傷つける」という信念を持っていることがあります。

この信念があると、相手を信じきれず、常に警戒してしまいます。

信念を書き換えるステップ

ステップ1:自分の信念に気づく

まず、あなたがどんな信念を持っているのかに気づくことが大切です。

不安になったとき、自分に問いかけてみてください。

「今、私は何を信じているから、こんなに不安なのだろう?」

「私は、自分についてどう思っているのだろう?」

「私は、愛についてどんな思い込みを持っているのだろう?」

書き出してみると、自分の信念が明確になります。

ステップ2:その信念を評価する

次に、その信念があなたの幸せに役立っているかを評価しましょう。

「この信念を持ち続けることで、私は幸せになれるだろうか?」

「この信念は、理想の関係を築くことを助けてくれるだろうか?」

もし答えが「いいえ」なら、その信念は手放す時が来ています。

ステップ3:新しい信念を選ぶ

古い信念を手放したら、新しい信念を意識的に選びましょう。

「私は、ありのままで愛される価値がある」

「私は、安心して愛を受け取っている」

「私は、対等で心地よい関係を築いている」

最初は信じられなくても大丈夫です。

繰り返し自分に語りかけることで、少しずつ新しい信念が育っていきます。

ステップ4:アファメーションで定着させる

アファメーションは、新しい信念を無意識に定着させる強力な技術です。

毎朝、鏡を見ながら新しい信念を声に出して言ってみてください。

「私は、愛される価値がある人間です」

「私は、安心できる関係を築いています」

感情を込めて、すでにそれが真実であるかのように言うことが大切です。

ステップ5:証拠を集める

新しい信念を強化するために、「愛されている証拠」を意識的に集めましょう。

彼が連絡をくれた。

優しい言葉をかけてくれた。

疲れていても会いに来てくれた。

こうした小さな愛情表現を、ノートに書き留めてみてください。

脳は、意識を向けたものを「重要」と判断します。

愛されている証拠に意識を向けることで、スコトーマが外れて、今まで見えなかった愛情が見えるようになります。

セルフイメージを育てる

「愛されている私」で生きる

信念と深く関わっているのが、セルフイメージです。

「私は愛されている人間だ」というセルフイメージを育てることで、自然と信念も変わっていきます。

そのためには、「愛されている私」で先に生きることが大切です。

自分に優しい言葉をかける。

自分の気持ちを大切にする。

自分を責めない。

まず、あなた自身があなたを愛してあげてください。

ビジュアライゼーションで未来を体験する

ビジュアライゼーションを使って、安心できる関係を築いている自分をリアルにイメージしてみてください。

彼と笑顔で過ごしている場面。

お互いを尊重し合っている場面。

安心して本音を伝え合っている場面。

その時の幸せな気持ち、安心感、充足感を、今この瞬間に深く味わってください。

脳は、現実の体験と臨場感の高いイメージを区別できません。

繰り返すことで、「私は安心できる関係を築ける人間だ」という新しい信念が育っていきます。

関係性は、内側から変わる

彼を変えようとするのではなく、まずあなた自身の内側を変えることが大切です。

あなたの信念が変われば、世界の見え方が変わります。

同じ言動でも、受け取り方が変わります。

そして、あなたの態度が変われば、相手の態度も自然と変わっていきます。

「私は愛される存在だ」

この新しい信念を育てることで、あなたは心から安心できる、幸せな関係を築くことができるようになります。

今日から、小さな一歩を踏み出してみませんか?

ABOUT ME
蓮彩 聖基 (はすたみ こうき)
蓮彩 聖基 (はすたみ こうき)
パーソナルコーチ
1997年 青森県生まれ。苫米地式コーチング認定コーチ養成講座 第7期修了。ドクター苫米地ワークス修了。田島大輔グランドマスターコーチに師事。認知科学者 苫米地英人博士より、無意識へ深く働きかける「内部表現の書き換え」や、コーチングの技術を習得。
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