自己実現

お金も仕事も人間関係も。現状の外側のゴールがあなたの人生を変える理由

蓮彩聖基
目次

あなたの悩みが解決しない本当の理由

お金が貯まらない、仕事でやりがいを感じられない、人間関係がうまくいかない。

こうした悩みに対して、あなたはこれまでどんな解決策を試してきましたか?

節約術の本を読んだり、スキルアップのセミナーに参加したり、コミュニケーションのテクニックを学んだり。でも、なぜか根本的には変わらない。そんな経験はありませんか?

実は、これらの悩みが解決しない理由は、あなたの努力不足ではありません。

問題は「ゴールの置き場所」なのです。

今あなたが設定しているゴールは、本当にあなたの人生を変える力を持っているでしょうか?

「現状の外側」という魔法の言葉

今までの目標設定が間違っていた理由

多くの人が目標を立てるとき、無意識のうちに「今の自分の延長線上」で考えてしまいます。

「年収を50万円上げたい」「もう少し人間関係を良くしたい」「貯金を増やしたい」

一見、具体的で実現可能な目標に見えますよね。でも、こうした目標には決定的な弱点があります。

それは「今の自分のままでも達成できてしまう」という点です。

認知科学の視点から見ると、今の自分の延長線上にあるゴールは、あなたの無意識にとって「別に目指さなくてもいいもの」として処理されてしまうのです。

現状の外側とは何か

ここで重要になるのが「現状の外側」という概念です。

現状の外側とは、今のあなたの能力や環境、自己イメージでは達成方法が見えない領域のこと。

「そんなの無理」と思ってしまうくらい、今の自分とはかけ離れた場所です。

でも実は、この「無理だと思える」感覚こそが、あなたの人生を変える鍵なのです。

なぜ「無理」と思えることが大切なのか

達成方法がすぐに見えるゴールは、現状の延長に過ぎません。

本当にあなたの人生を変えるゴールは、「どうやって達成するかわからない」ものなのです。

なぜなら、達成方法がわからないからこそ、あなたの脳は新しい情報を探し始めるからです。

脳が持つ不思議な機能「スコトーマ」

脳の情報処理システムの真実

なぜ現状の外側のゴールが重要なのか。それを理解するために、脳の仕組みについて少しお話しします。

あなたの脳は、毎秒膨大な量の情報を処理しています。でも、そのすべてを意識に上げていたら、脳はパンクしてしまいます。

そこで脳は「重要な情報だけを選んで意識に上げる」という仕組みを持っています。

スコトーマとは心理的盲点のこと

逆に言えば、脳が「重要ではない」と判断した情報は、目の前にあっても見えません。これを「スコトーマ(心理的盲点)」と呼びます。

たとえば、新しいバッグを買った後、街中で同じバッグを持っている人をよく見かけるようになった経験はありませんか?

あのバッグは前から街にあふれていたはずです。でも、あなたが買うまでは「重要な情報」として認識されていなかったので、見えていなかったのです。

あなたのチャンスは見えていないだけ

ここがポイントです。

お金を増やすチャンスも、やりがいのある仕事も、良好な人間関係を築く方法も、実はあなたの周りにすでに存在しています。

ただ、今のあなたの脳がそれらを「重要ではない」と判断しているため、スコトーマの中に隠れて見えていないだけなのです。

ゴールを設定すると世界が変わる

脳の優先順位が変わる瞬間

では、どうすればスコトーマは外れるのでしょうか?

答えは「ゴールを設定すること」です。しかも、現状の外側の大きなゴールを。

あなたが「年収10億円を稼ぐ」というゴールを設定したとします。今の年収が300万円だとしたら、これは完全に現状の外側ですよね。

このゴールを設定し、そのゴールを達成した世界の臨場感を上げる。すると、脳の情報処理の優先順位が変わります。

必要な情報が見えてくる

「年収10億円を達成するために必要な情報」が、突然「重要な情報」として認識されるようになるのです。

すると、今まで見えていなかった可能性が次々と目に入ってくるようになります。

副業のチャンス、スキルアップの機会、あなたの価値を認めてくれる人との出会い。それらはずっとそこにあったのに、あなたのスコトーマの中に隠れていたのです。

人間関係も同じ仕組みで変わる

人間関係も同じです。

「心から信頼し合える仲間と世界規模で社会貢献活動をする」というゴールを設定すると、今まで気づかなかった「あなたを大切にしてくれる人」の存在に気づいたりします。

逆に、あなたを消耗させるだけの関係性からは自然と距離を置けるようになります。

これは魔法でも偶然でもありません。脳の情報処理システムが、あなたのゴールに合わせて最適化されただけなのです。

コンフォートゾーンという見えない檻

なぜ三日坊主になってしまうのか

でも、ここで一つ疑問が浮かびませんか?

「現状の外側のゴールを設定したら、すぐに行動できるの?」

実は、そう簡単にはいきません。なぜなら、私たちの脳には「コンフォートゾーン」というもう一つの重要な仕組みがあるからです。

コンフォートゾーンとは何か

コンフォートゾーンとは、あなたが「心地よい」と感じられる領域のこと。

年収300万円の生活に慣れている人にとって、年収300万円がコンフォートゾーンです。そこから外れると、脳は「危険だ」と判断して、元の状態に戻そうとします。

これが、目標を立てても三日坊主で終わってしまう理由です。

脳の防衛本能が働いている

「変わりたい」と思って行動を始めても、脳が「いつもの状態に戻れ」と信号を送ってくるのです。

これはあなたの意志が弱いからではありません。脳の防衛本能が働いているだけなのです。

では、どうすればいいのでしょうか?

答えは「ゴール側の世界をコンフォートゾーンにする」ことです。

臨場感が現実を創る

脳は現実と想像を区別できない

ここで重要になるのが「臨場感」という概念です。

脳には面白い特性があります。それは「現実と想像を区別するのが苦手」ということです。

リアルに想像したものは、脳にとって「現実に近いもの」として処理されます。

だからこそ、ゴールを達成した自分が見ている世界の臨場感を、五感すべてを使ってリアルにイメージすることが大切なのです。

五感を使ったイメージング

たとえば、年収10億円を稼いでいる自分をイメージするとき。

どんな場所で働いていますか? どんな服を着ていますか? 周りにはどんな人がいますか? どんな会話をしていますか?

朝起きたとき、どんな気持ちですか? 仕事をしているとき、どんな感覚ですか? 夜眠るとき、どんな満足感がありますか?

こうした詳細なイメージを、毎日繰り返し思い描くのです。

コンフォートゾーンが移動する

すると、脳は徐々にその世界を「リアル」だと認識し始めます。そして、年収10億円の世界が、あなたのコンフォートゾーンになっていくのです。

コンフォートゾーンが移動すると、何が起こるでしょうか?

今度は脳が「年収10億円の状態を維持しよう」と働き始めるのです。すると、そこに向かう行動が「努力」ではなく「自然なこと」になります。

アファメーションで無意識を書き換える

アファメーションとは何か

臨場感を高めるための強力なツールが「アファメーション」です。

アファメーションとは、ゴールを達成した自分の状態を言葉で表現し、それを繰り返し自分に語りかける技術のこと。

ポイントは「すでに達成している」という形で表現することです。

効果的なアファメーションの作り方

「私は年収10億円を稼いでいる」「私は心から信頼できる仲間に囲まれている」「私は自分の才能を最大限に発揮して働いている」

こうした言葉を、朝晩など定期的に自分に語りかけます。

言葉と感情をセットにする

このとき、言葉だけでなく、その状態の感情も同時に味わうことが大切です。

喜び、誇らしさ、安心感、達成感。そうした感情を伴うことで、脳はより強くその世界を「リアル」だと認識するようになります。

最初の違和感は正常な反応

最初は「嘘をついているみたい」と感じるかもしれません。でも、それでいいのです。

繰り返すうちに、その言葉がだんだんと自然に感じられるようになります。それは、あなたの無意識のセルフイメージが書き換わってきている証拠です。

RASというシステム

RASというシステム

脳にはもう一つ、ゴール達成に役立つ仕組みがあります。それが「RAS(網様体賦活系)」と呼ばれるシステムです。

RASは、あなたが「重要だ」と設定した情報を自動的に拾い集めてくれる、脳の検索エンジンのようなものです。

必要な情報が自動的に集まる

現状の外側のゴールを設定し、臨場感を高めると、RASはそのゴールに関連する情報を優先的に拾い始めます。

あなたが意識していなくても、必要な情報が自然と目に入ってくるようになるのです。

シンクロニシティの正体

これが「シンクロニシティ(意味のある偶然)」の正体です。

ゴールを設定した途端に、必要な人との出会いが増えたり、求めていた情報が飛び込んできたり。それは偶然ではなく、あなたの脳が最適化された結果なのです。

情報源を変えれば人生が変わる

私たちは情報で出来ている

ゴールを設定したら、もう一つ重要なことがあります。それは「情報源を意識的に選ぶ」ということです。

私たちは日々、膨大な情報に触れています。SNS、ニュース、友人との会話、テレビ番組。

これらの情報は、あなたのセルフイメージやコンフォートゾーンに大きな影響を与えています。

ネガティブな情報源から距離を置く

もしあなたが「お金がない」「仕事がつらい」といった情報ばかりに触れていたら、脳はそれを「現実」として受け入れてしまいます。

逆に、あなたのゴールに関連する情報、あなたを高めてくれる情報に意識的に触れるようにすれば、脳はその方向に最適化されていきます。

具体的な情報源の選び方

だから、SNSのフォローを見直してみてください。

あなたを消耗させる情報源からは距離を置き、あなたのゴールを後押ししてくれる人、すでにゴールを達成している人の発信に触れるようにしましょう。

日常の情報選択を意識する

本を読むときも、テレビを見るときも、「この情報は私のゴールにプラスになるだろうか?」と意識的に選んでみてください。

これだけで、あなたの思考パターンは大きく変わっていきます。

お金の悩みが消える瞬間

お金の悩みの本質は何か

では、具体的にお金の悩みについて考えてみましょう。

「お金が貯まらない」という悩みの本質は、実はお金そのものではありません。

問題は、あなたのセルフイメージが「お金がない人」のままになっていることです。

セルフイメージと現実の関係

「私は年収300万円の人間だ」というセルフイメージを持っている限り、どんなに節約しても、どんなに頑張っても、年収300万円に見合った生活に戻ってしまいます。

なぜなら、脳はセルフイメージと現実を一致させようとする性質を持っているからです。

お金のゴール設定の仕方

だから、まず「お金に恵まれている自分」というゴールを設定してください。

年収1000万円でも、3000万円でも構いません。重要なのは、今の自分の延長線上にはない金額を設定することです。

豊かな生活をリアルにイメージする

そして、その収入を得ている自分の生活を臨場感豊かににイメージします。

どんな仕事をしていますか? どんな価値を提供していますか? どんな人たちと関わっていますか? お金を何に使っていますか?

脳が収入源を探し始める

このイメージを繰り返すうちに、あなたの脳は「お金を稼ぐ方法」を探し始めます。

今まで見えていなかった収入源が見えてきたり、あなたの価値を認めてくれるクライアントと出会ったり。そうした変化が自然と起こり始めるのです。

仕事の悩みが消える瞬間

やりがいを感じられない理由

「仕事にやりがいを感じられない」という悩みも同じです。

今の仕事が合わないのは、あなたの能力が低いからではありません。

あなたのゴールと、今の仕事が一致していないだけなのです。

理想の仕事をイメージする

「本当にやりたいこと」を現状の外側に設定してみてください。

「こんな仕事ができたら最高だな」と思える仕事を、思い切りイメージしてください。

仕事内容も、働く場所も、一緒に働く人も、すべてあなたが理想だと思える状態を描いてください。

脳が情報を集め始める

すると、脳はその仕事を実現するための情報を集め始めます。

必要なスキル、必要な人脈、必要な行動。それらが少しずつ見えてくるようになります。

チャンスに気づく瞬間

そして、ある日突然「これだ!」という機会に出会うのです。

それは転職かもしれないし、副業かもしれないし、今の仕事の中での新しい役割かもしれません。

重要なのは、ゴールを設定することで、あなたの脳が「可能性を探すモード」になることです。

人間関係の悩みが消える瞬間

人間関係の悩みの正体

人間関係の悩みも、実は同じ仕組みで解決できます。

「人間関係がうまくいかない」と感じるとき、多くの場合、あなたは「今ある人間関係」の中でなんとかしようとしています。

でも、本当に大切なのは「どんな人間関係を持ちたいか」というゴールを設定することです。

理想の人間関係を設定する

「心から信頼できる仲間に囲まれている」「互いに高め合える関係を持っている」「自分らしくいられる場所がある」

こうしたゴールを設定し、その状態の臨場感を高めていくと、不思議なことが起こります。

大切な人が見えてくる

今まで気づかなかった「あなたを大切にしてくれる人」の存在に気づくようになります。

そして、あなたを消耗させるだけの関係からは、自然と距離を置けるようになるのです。

健全な選択をする

これは冷たいことではありません。あなたが本当に大切にしたい関係にエネルギーを注ぐための、健全な選択なのです。

バランスホイールで人生全体を整える

人生は一つの領域だけではない

ここまで、お金、仕事、人間関係について話してきました。

でも、人生はこれらだけで成り立っているわけではありませんよね。

健康、趣味、学び、家族、社会貢献。人生には様々な領域があります。

だからこそ、一つの領域だけにゴールを設定するのではなく、人生全体のバランスを考えることが大切です。

バランスホイールとは

バランスホイールという考え方があります。

人生を円として捉え、その円をいくつかの領域(仕事、健康、人間関係、お金、趣味、学びなど)に分割します。

そして、それぞれの領域で「現状の外側のゴール」を設定するのです。

なぜバランスが重要なのか

なぜバランスが重要かというと、一つの領域だけが満たされている状態では、真の幸せは得られないからです。

仕事で成功しても健康を損なっていたら? お金があっても心から信頼できる人がいなかったら?

人生という車輪をスムーズに回す

人生という車輪は、すべての領域がバランスよく満たされてこそ、スムーズに前に進んでいけるのです。

ドリームキラーから自分を守る

ドリームキラーとは誰か

現状の外側のゴールを設定し、それを周りの人に話すと、必ず現れる存在があります。

それが「ドリームキラー」です。

「そんなの無理だよ」「もっと現実的になりなよ」「失敗したらどうするの?」

こうした言葉で、あなたの夢を否定してくる人たち。しかも、多くの場合、それは身近な人なのです。

ドリームキラーは悪意がない

でも、ドリームキラーは必ずしも悪意を持っているわけではありません。

多くの場合、彼らは「あなたのことを心配して」言っているのです。彼らなりの常識や経験から、あなたが傷つくことを防ごうとしているのです。

彼らの常識はあなたのゴールではない

でも、彼らの常識は、彼らのコンフォートゾーンに基づいています。あなたのゴールとは関係ありません。

だから、ドリームキラーの言葉に惑わされないでください。

ゴールを守る方法

一番良いのは、ゴールを簡単に人に話さないこと。本当に応援してくれる仲間だけに話すこと。

そして、自分の内側の声を信じることです。

あなたのゴールは、あなただけのもの。他の誰かに決められるものではないのです。

今日から始められる3つのこと

何から始めればいいのか

ここまで読んで、「じゃあ、具体的に何から始めればいいの?」と思っているかもしれませんね。

今日から始められることを3つお伝えします。

1. 現状の外側のゴールを設定する

まず一つ目は、現状の外側のゴールを設定することです。

お金、仕事、人間関係。どの領域でも構いません。「今の自分には無理だと思える」くらい大きなゴールを設定してみてください。

「無理」と思えるくらいがちょうどいい

あなたの心が「え、そんなの無理でしょ」と反応するくらいのゴールが、実はちょうどいいのです。

2. ゴールを達成した世界の臨場感を上げる

二つ目は、そのゴールを達成した世界の臨場感を上げることです。

毎朝5分でいいので、ゴールを達成した自分の一日を、五感すべてを使ってイメージしてください。

具体的なイメージング

どんな場所にいて、どんな人と話して、どんな気持ちでいるか。

できるだけ詳細に、リアルに感じてください。

3. 情報源を意識的に選ぶ

三つ目は、情報源を意識的に選ぶことです。

SNSのフォローを見直し、あなたを高めてくれる情報に触れるようにしてください。そして、あなたを消耗させる情報からは距離を置いてください。

脳は確実に変わり始める

この3つを続けるだけで、あなたの脳は確実に変わり始めます。

スコトーマが外れ、新しい可能性が見えてくるようになります。

コンフォートゾーンが移動し、ゴールに向かう行動が自然になります。

RASが最適化され、必要な情報が自然と入ってくるようになります。

あなたの人生を変えるのはあなた自身

すべての悩みの根っこは同じ

お金、仕事、人間関係。あらゆる悩みの根っこには、同じ問題があります。

それは「現状の内側」で解決しようとしていることです。

今の自分の延長線上で考えている限り、本当の変化は起こりません。

なぜなら、あなたの脳は「今の状態を維持しよう」と働くからです。

現状の外側が全てを変える

でも、現状の外側にゴールを設定すれば、すべてが変わります。

脳の情報処理システムが最適化され、今まで見えていなかった可能性が見えるようになります。

それは魔法でも偶然でもありません。認知科学に基づいた、確かな仕組みなのです。

あなたには必ず力がある

あなたの人生を変えるのは、他の誰でもありません。あなた自身です。

そして、あなたには必ずその力があります。

今日この瞬間から、あなたは変わり始めることができるのです。

さあ、ゴールを設定しよう

さあ、現状の外側のゴールを設定してみませんか?

あなたが心から達成したいと思える、大きく美しいゴールを。

そのゴールがあなたの脳を目覚めさせ、人生を動かし始めるのです。

ABOUT ME
蓮彩 聖基 (はすたみ こうき)
蓮彩 聖基 (はすたみ こうき)
パーソナルコーチ
1997年 青森県生まれ。苫米地式コーチング認定コーチ養成講座 第7期修了。ドクター苫米地ワークス修了。田島大輔グランドマスターコーチに師事。認知科学者 苫米地英人博士より、無意識へ深く働きかける「内部表現の書き換え」や、コーチングの技術を習得。
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