「どうせ私なんて」を卒業する方法
kokihasutami
脳と心のトリセツ
誰かの言葉に深く傷ついてしまったとき、あなたはどうしていますか?
何気ない一言が胸に刺さって、何日も頭から離れなくなる。そんな経験は、誰にでもあるものです。でも、その痛みをずっと抱え続ける必要はないのです。
強い感情を伴った体験は情動記憶として脳に刻まれることがわかっています。
否定的な言葉を受けたときの悲しみや怒り、恥ずかしさといった感情は、その言葉とセットで記憶され、何度も思い出すたびに同じ痛みがよみがえってしまうのです。
大切なのは、相手が批判したのは「特定の行動や考え方」であって、あなたという存在そのものではないということです。
あなたの本質的な価値は、誰かの言葉によって変わることはありません。
心を守るために、ぜひ試していただきたいのがセルフトーク──自分自身への語りかけです。
もし大切な友人が同じように傷ついていたら、あなたはどんな言葉をかけますか?
その優しさを、今度は自分自身に向けてあげてください。
言葉は、心の中で思うだけでなく、実際に声に出すことでより効果が高まります。
鏡の前で自分に語りかけたり、静かな場所で自分の肩に手を置きながら励ましの言葉を口にしたりすることで、新しいポジティブな情動記憶が形成され、傷ついた心が少しずつ癒やされていくのです。
批判をした相手は、もうそのことを忘れているかもしれません。
あなたの大切な時間を、過去の言葉に縛られて過ごすのはもったいないのです。自分への思いやりを持って、一歩ずつ前へ進んでいきましょう。