理想の自分になれないのはなぜ?変化を妨げる脳の仕組みと乗り越え方

蓮彩聖基

変わりたいのに変われない理由

「こんな自分じゃなくて、もっと自信を持って行動できる人になりたい」

「健康的な生活を送りたいのに、いつも三日坊主で終わってしまう」

そんなふうに思ったことはありませんか?

理想の自分になりたいと強く願っているのに、気づけばいつもの自分に戻ってしまう。この繰り返しに悩んでいる方は多いのです。

実は、これはあなたの意志が弱いからではありません。あなたの脳が持つ、ある仕組みが働いているからなのです。

脳が変化を拒む理由

私たちの脳には「ホメオスタシス」という、今の状態を維持しようとする働きがあります。

体温を一定に保ったり、血糖値を調整したりするのと同じように、脳は「いつもの自分」を保とうとするのです。

なぜなら、脳にとって変化は「未知のもの」であり、「危険かもしれないもの」だから。あなたを守るために、脳は慣れ親しんだ状態へと引き戻そうとします。

いつものパターンに戻ってしまう仕組み

たとえば、新しい習慣を始めようとしたとき。

最初の数日は頑張れても、だんだん「今日は疲れているから」「明日からでいいか」という言い訳が浮かんできます。

これは怠けているのではなく、脳が「いつもの安全な状態」に戻そうとしているサインなのです。

コンフォートゾーンという居心地のいい場所

ホメオスタシスが維持しようとしているのは「コンフォートゾーン」と呼ばれる領域です。

これは、あなたが心地よく感じられる慣れ親しんだ環境や行動のこと。

理想の自分はゾーンの外側にある

もしあなたが「自信を持って意見を言える人になりたい」と思っているなら、その理想の姿は今のコンフォートゾーンの外側にあります。

つまり、今のあなたにとっては「慣れていない」「少し怖い」領域なのです。

だからこそ、いざ挑戦しようとすると、脳が「やめておいた方がいい」とブレーキをかけてしまいます。

変化の壁を乗り越えるために

では、どうすれば理想の自分になれるのでしょうか?

大切なのは、脳のホメオスタシスを「敵」として戦うのではなく、「味方」につけることです。

ゴール側の臨場感を高める

あなたの脳は、臨場感が高い方の世界を「現実」だと認識します。

つまり、理想の自分として生きている未来をリアルに想像し、その感覚を何度も味わうことで、脳はその未来を「維持すべき状態」だと認識し始めるのです。

毎日5分でいいので、理想の自分として過ごしている一日を想像してみてください。

朝起きてから夜眠るまで、どんな場所にいて、誰と話し、どんな気持ちでいるのか。五感を使ってリアルに感じることが大切です。

小さな一歩から始める

急激な変化は脳が拒否します。

だからこそ、まずは小さな一歩から。

「毎日ジムに通う」ではなく「まず朝5分ストレッチをする」というように、脳が受け入れやすい範囲で始めることが継続の秘訣です。

小さな成功体験を積み重ねることで、コンフォートゾーンは少しずつ広がっていきます。

応援してくれる環境を作る

一人で変わろうとするのは大変です。

あなたの挑戦を応援してくれる人や、同じように成長を目指す仲間がいると、変化はずっと楽になります。

否定的な言葉をかけてくる人からは、一時的に距離を置く勇気も必要かもしれません。

あなたは変われる

理想の自分になれないのは、あなたの能力不足ではありません。

ただ、脳の仕組みを知らなかっただけ。

ホメオスタシスという脳の働きを理解し、それを味方につける方法を実践すれば、あなたは必ず変わることができます。

焦らず、自分のペースで、一歩ずつ進んでいきましょう。

理想の自分として生きる未来は、もうすぐそこまで来ているのです。

ABOUT ME
蓮彩 聖基 <br>(はすたみ こうき)
蓮彩 聖基
(はすたみ こうき)
パーソナルコーチ
1997年 青森県生まれ
苫米地式コーチング認定コーチ養成講座 第7期修了
ドクター苫米地ワークス修了
田島大輔グランドマスターコーチに師事
認知科学者 苫米地英人博士より、
無意識へ深く働きかける「内部表現の書き換え」や、コーチングの技術を習得
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