自己実現

「私には無理」を「私ならできる」に変える|エフィカシーの高め方完全ガイド

蓮彩聖基

なぜかうまくいく人の秘密

同じスタートラインに立っているはずなのに、なぜかいつもうまくいく人っていますよね。

チャンスを掴む人、困難を乗り越える人、夢を次々と実現していく人。その人たちのほとんどは特別な才能があるわけでも、運が良いわけでもありません。

その違いの一つに、エフィカシーの高さが関係しているのです。

エフィカシーって何?

エフィカシーとは、自分のゴールを達成する自己能力の自己評価のこと。

簡単に言えば、「私にはできる」と心から確信している度合いです。ただし、単なる「自信」や根拠のない「ポジティブ思考」とは違います。

特に重要なのは、「現状の外側に設定したゴール」に対するエフィカシーです。今の延長線上ではなく、今の自分が大きく変わらなければ達成できないようなゴールに対して、「私ならできる」と確信している状態を指します。

「自信」との違い

「自信」は過去の成功体験から生まれることが多いものです。「これまでできたから、今回もできるだろう」という予測に基づいています。

一方、エフィカシーは「やったことがないことでも、私ならできる」という未来への確信です。達成方法がまだ見えていなくても、「必ず道は開ける」と信じられる力なのです。

エフィカシーが低いとどうなる?

エフィカシーが低い状態では、こんなことが起こります。

朝、鏡を見て「今日も何も変わらないな」と思う。新しいプロジェクトの話が来ても「私には無理」と最初から断る。誰かが成功している姿を見て「あの人は特別だから」と距離を置く。

チャンスが目の前にあっても、それが見えなくなってしまいます。なぜなら、「私にはできない」という前提で世界を見ているからです。

行動の前に諦めてしまう

「どうせ私がやっても失敗する」「才能がないから無理」—。

こんな言葉が頭をよぎると、行動する前から諦めてしまいます。実際にやってみて失敗したわけでもないのに、想像の中で失敗して終わってしまうのです。

これは非常にもったいないことです。本当は能力があるのに、自分で自分の可能性に蓋をしているだけなのですから。

スコトーマが外れない

スコトーマとは、心理的な盲点のこと。脳が「重要でない」と判断した情報は、目には映っていても意識に上がりません。

エフィカシーが低いと、「私にはできない」という前提で情報を処理するため、可能性やチャンスがスコトーマの中に隠れてしまいます。

「チャンスがない」のではなく、「チャンスが見えていない」だけなのです。

失敗を「能力がない証拠」と捉える

同じ失敗をしても、エフィカシーが高い人と低い人では解釈が全く違います。

エフィカシーが高い人は「学びの機会だ」「次はもっとうまくやれる」と前向きに捉えることができます。一方、エフィカシーが低い人は「やっぱり私には無理だった」「能力がない証拠だ」と自分を責めてしまうのです。

この違いが、その後の行動を大きく分けます。

エフィカシーが高いとどうなる?

逆に、エフィカシーが高い状態では、世界の見え方が全く変わります。

朝起きた時「今日は何ができるかな」とワクワクする。新しい挑戦の話が来たら「面白そう、やってみよう」と即決する。困難に直面しても「きっと解決策がある」と前を向ける。

同じ現実を生きているはずなのに、エフィカシーが高い人には可能性が無限に広がって見えるのです。

挑戦的な行動を取りやすくなる

「私にはできる」と信じていると、自然と行動的になります。

失敗を恐れなくなるわけではありません。でも、失敗よりも「やらずに後悔すること」の方が嫌に思うのです。だから、まず一歩を踏み出せる。

その一歩が、次の一歩を生み、やがて大きな変化につながっていきます。

スコトーマが外れる

エフィカシーが高まると、脳の情報処理の基準が変わります。

「私にはできる」という前提で世界を見るようになると、これまで見えなかった情報やチャンスが次々と目に飛び込んでくるのです。

実は、チャンスは元々そこにありました。ただ、あなたの脳が「重要」と認識していなかっただけ。エフィカシーが高まることで、必要な情報が自然と集まってくるようになります。

周囲の信頼を得やすくなる

自分を信じている人は、周りからも信頼されやすいのです。すると、良い仕事を任されたり、応援してもらえたり、チャンスがさらに集まってきます。

こうして、エフィカシーが高まると好循環が生まれるのです。

エフィカシーを高める5つの方法

では、具体的にどうすればエフィカシーを高められるのでしょうか?

方法1|ゴール達成している自分を体感する

ビジュアライゼーションを使って、ゴールを達成した未来の自分を鮮明にイメージしましょう。

目を閉じて、理想の未来にいる自分を想像します。どんな場所にいますか? 何をしていますか? どんな気持ちですか?

できるだけ具体的に、五感を使ってリアルに感じてください。その時の喜びや達成感を、今この瞬間に味わうのです。

脳は、現実の体験とリアルなイメージを区別できません。繰り返しイメージすることで、無意識が「私にはできる」と認識し始めます。

方法2|過去の成功体験を思い出す

小さなことでも構いません。あなたがこれまで「できた」ことを思い出してください。

学校のテストで良い点を取った。苦手だったことを克服した。誰かを助けられた。新しいことに挑戦してみた。

一つ一つは小さくても、積み重ねれば大きな自信になります。そして、その時の感情を思い出すことが大切です。嬉しかった気持ち、誇らしかった気持ちを、体で再体験してください。

情動記憶として心に刻まれた成功体験は、エフィカシーを高める強力な土台になります。

方法3|セルフイメージを更新する

セルフイメージとは、自分自身に対する無意識の認識のこと。

「私はできない人間だ」というセルフイメージを持っていたら、どんなに頑張ってもエフィカシーは上がりません。まず、セルフイメージを「私はできる人間だ」に書き換える必要があります。

そのために有効なのがアファメーションです。「私には〇〇を達成する能力がある」「私は価値ある存在だ」と、毎日自分に語りかけてください。

最初は信じられなくても大丈夫。言葉を繰り返すうちに、無意識が少しずつ変わっていきます。

方法4|ポジティブな言葉を使う

セルフトーク(自分への語りかけ)を意識してください。

「どうせ無理」「私にはできない」「才能がない」—こんな言葉を使っていませんか? 一日に数万回も繰り返される心の中の言葉が、あなたのセルフイメージとエフィカシーを形作っています。

意識的に言葉を選びましょう。「まだできていないだけ」「私ならできる」「きっと道がある」—こうした言葉に置き換えるだけで、脳の情報処理が変わっていきます。

方法5|肯定的な環境をつくる

あなたを応援してくれる人と過ごす時間を増やしてください。

「無理だよ」「やめた方がいい」と言う人(ドリームキラー)からは、適度に距離を置きましょう。悪気はなくても、その言葉があなたのエフィカシーを下げてしまいます。

逆に、「できるよ」「応援してるよ」と言ってくれる人、あなたの可能性を信じてくれる人との時間を大切にしてください。

環境が変われば、あなたの内面も自然と変わっていきます。

小さな一歩から始めよう

エフィカシーは、一日で劇的に変わるものではありません。

でも、毎日少しずつ積み重ねることで、確実に高まっていきます。大切なのは、完璧を目指さないこと。小さな成功を認めて、自分を褒めてあげることです。

今日できたこと、頑張ったこと、挑戦したこと。それがどんなに小さくても、「私はやった」と自分を認めてあげてください。

その積み重ねが、やがて揺るぎない「私にはできる」という確信に変わっていきます。

あなたの可能性は無限大

「私には無理かも」—その言葉は、今日で終わりにしましょう。

あなたには、あなたが思っている以上の可能性があります。ただ、それに気づいていないだけ。エフィカシーを高めることで、その可能性が一つずつ現実になっていくのです。

「なぜかうまくいく人」は、特別な才能があるわけではありません。ただ、「私にはできる」と信じて、その信念に従って行動しているだけです。

あなたも今日から、その仲間入りをしませんか?

「私ならできる」—その言葉を胸に、新しい一歩を踏み出しましょう。輝く未来は、もうすぐそこまで来ています。

ABOUT ME
蓮彩 聖基 <br>(はすたみ こうき)
蓮彩 聖基
(はすたみ こうき)
パーソナルコーチ
1997年 青森県生まれ
苫米地式コーチング認定コーチ養成講座 第7期修了
ドクター苫米地ワークス修了
田島大輔グランドマスターコーチに師事
認知科学者 苫米地英人博士より、
無意識へ深く働きかける「内部表現の書き換え」や、コーチングの技術を習得
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