心と感情

「認められたい」の呪縛から自由になる日

蓮彩聖基

なぜ私たちは「認めてほしい」と思ってしまうのか

幼い頃から染みついた「承認」という評価軸

物心ついた頃から、私たちは誰かに認められることで自分の価値を確認してきました。

テストで良い点を取れば褒められ、お手伝いをすれば「偉いね」と言われる。

その積み重ねの中で、いつしか「誰かに認められること=自分には価値がある」という方程式が心に刻まれていきました。

大人になっても続く承認への渇望

社会人になっても、この方程式は消えません。

上司からの評価、同僚からの信頼、SNSでの「いいね」の数。

気づけば、自分の価値を測る物差しが、いつも自分の外側にある状態になっています。

「認められたい」が苦しみの始まりになる瞬間

誰かに認められることは、決して悪いことではありません。

けれど、それが唯一の価値基準になってしまうと、私たちは自分の人生を生きられなくなります。

他人の顔色をうかがい、本当にやりたいことを我慢し、「嫌われたくない」という恐れの中で選択を重ねる。

そんな毎日は、どこか息苦しくありませんか?

あなたの価値は、最初から「ある」

「証明しなければならない」という幻想

多くの人が、自分の価値は証明しなければならないものだと思い込んでいます。

実績を積み上げなければ価値がない。誰かに認められなければ存在意義がない。

そんな考え方が、心のどこかに根を張っていませんか?

存在そのものが価値である理由

でも、よく考えてみてください。

生まれたばかりの赤ちゃんは、何かを成し遂げなくても、誰かに認められなくても、ただそこにいるだけで愛される存在です。

では、いつからあなたは「価値を証明しなければならない存在」になったのでしょうか?

価値は「獲得する」ものではなく「気づく」もの

あなたの価値は、最初からあるのです。

どこかから持ってくるものでも、誰かにもらうものでもありません。

すでにあなたの内側にあるものに、ただ気づくだけ。

それが、本当の意味で自分を認めるということです。

他人の評価に振り回されない生き方

「良い人」でいることの代償

周りから「良い人」「優しい人」と言われることは嬉しいことです。でも、その評価を守り続けようとして、自分自身を犠牲にしていませんか?

本当は断りたいのに「いいよ」と言ってしまう。本当は違う意見があるのに、空気を読んで黙ってしまう。

そうやって、少しずつ自分を削っていく生き方は、やがて心を疲弊させます。

嫌われる勇気より大切なもの

「嫌われる勇気を持とう」とよく言われます。

でも、本当に大切なのは、嫌われることを恐れないことではなく、自分自身を裏切らないことです。

自分の内側の声に耳を傾ける

他人がどう思うかより、自分がどう感じているか。他人が何を求めているかより、自分が何を求めているか。

その内側の声を無視し続けると、いつか「自分が何をしたいのかわからない」という状態に陥ってしまいます。

「自分で自分を認める」という選択

自分への優しい言葉をかけていますか?

毎日、あなたは自分自身にどんな言葉をかけていますか?

「また失敗した」「私ってダメだな」「もっと頑張らなきゃ」そんな言葉が頭の中で繰り返されているなら、まずはそこに気づいてください。

自分を責める声を手放す

自分を責める声は、あなたを守ろうとする声でもあります。

「もっと頑張らなきゃ」は、「もう傷つきたくない」という気持ちの裏返しかもしれません。

でも、その声に支配され続ける必要はないのです。

自分自身の最大の理解者になる

あなたのことを一番よく知っているのは、あなた自身です。どれだけ頑張ってきたか、どれだけ悩んできたか、どれだけ傷ついてきたか。

その全てを知っているあなたが、自分自身を認めてあげること。それこそが、誰の承認よりも確かな支えになります。

「私は私でいい」と心から思える日のために

完璧を目指さなくていい

自分を認めるということは、完璧な自分になることではありません。欠点も含めて、不完全なままの自分を受け入れることです。

失敗しても、落ち込んでも、弱音を吐いても、それでいい。そんな自分も含めて「私は私でいい」と思えたとき、心は軽くなります。

他人と比べることをやめる

SNSを開けば、キラキラした誰かの人生が目に飛び込んできます。

その度に「私も頑張らなきゃ」と焦ったり、「私なんて」と落ち込んだりしていませんか?

でも、比べているその人と、あなたは違う人間です。歩んできた道も、持っているものも、目指す場所も違う。

あなたの人生の主役はあなた

誰かの人生を羨むより、自分の人生を生きることに力を注いでください。

あなたの人生の主役は、どこまでいってもあなた自身なのですから。

今日から始められること

自分の気持ちを否定しない

嬉しい、悲しい、悔しい、寂しい。

どんな感情も、あなたの大切な一部です。

「こんなことで落ち込むなんて」「もっとポジティブにならなきゃ」と自分の感情を否定せず、そのまま受け止めてあげてください。

「〜すべき」を手放す

「こうあるべき」「こうしなければならない」

その思い込みが、あなたを縛っているかもしれません。

本当にそうでしょうか?誰がそう決めたのでしょうか?

自分で決めた基準で生きる

他人の基準、社会の常識、親から言われた価値観。それらは参考にはなりますが、あなたの人生を決めるものではありません。

自分で決めた基準で生きる。

それが、自分を認めて生きるということです。

あなたはすでに十分な存在である

「足りない」という思い込みに気づく

「まだ足りない」「もっと頑張らなければ」そんな思いに駆り立てられていませんか?

もちろん、成長を求めることは素晴らしいことです。でも、それは「今の自分には価値がない」ということではありません。

今のあなたを肯定することから始まる

成長した先の自分だけでなく、今ここにいるあなたを認めてあげてください。

不完全でも、迷っていても、立ち止まっていても、それでいい。

あなたはすでに十分な存在なのです。

あなた自身が、あなたの最高の証明

誰かに認められなくても、誰かに褒められなくても、あなたには価値があります。

その価値を証明するのに、他人の言葉は必要ありません。

あなた自身が、あなたにとって最高の証明なのです。

この言葉を、今日から心に刻んでみてください。

きっと、少しずつ世界の見え方が変わっていくはずです。

ABOUT ME
蓮彩 聖基 <br>(はすたみ こうき)
蓮彩 聖基
(はすたみ こうき)
パーソナルコーチ
1997年 青森県生まれ
苫米地式コーチング認定コーチ養成講座 第7期修了
ドクター苫米地ワークス修了
田島大輔グランドマスターコーチに師事
認知科学者 苫米地英人博士より、
無意識へ深く働きかける「内部表現の書き換え」や、コーチングの技術を習得
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