女性の生き方

完璧を待たずに始める勇気|不完全な自分で人生を変える方法

蓮彩聖基

準備という名の鎖

「もう少し勉強してから」「もっと経験を積んでから」「自信がついてから」。私たちはいつも、何かを始める前に完璧な準備を整えようとしてしまいます。ですが、その「準備」は本当に必要なものでしょうか。それとも、動き出すことへの恐れを正当化するための言い訳なのでしょうか。種を蒔く農夫は、完璧な天候を待ち続けていたら、永遠に収穫の時を迎えることはできません。雨が降るかもしれない、風が吹くかもしれない、それでも土に種を託すからこそ、やがて芽吹きが訪れるのです。あなたが「まだ準備ができていない」と感じるその瞬間こそ、実は始めるべき時なのかもしれません。

なぜ私たちは「完璧」を求めてしまうのか

私たちの心には、今いる場所を安全だと感じ、そこに留まろうとする働きがあります。新しいことを始めるということは、その安全な場所から一歩外に出ることを意味します。すると無意識は「危険だ」と警告を発し、私たちを引き止めようとするのです。「完璧になってから」という思いは、実はこのマインドの働きが生み出した、巧妙な回避行動かもしれません。掃除を始めたり、もっと情報を集めようとしたり、資格の勉強を続けたり。一見すると前向きで生産的に見えるこれらの行動も、本当に大切なことから目をそらすための「創造的な逃げ道」になっていることがあるのです。あなたにも心当たりはないでしょうか。

不完全さの中にこそ、可能性が眠っている

蝶は、蛹の中で完璧な姿になってから殻を破るのではありません。まだ羽が濡れ、飛び方も知らない状態で外の世界に出てきます。そして、その不完全な羽を必死に動かすことで、やがて空を舞う力を得るのです。もし蛹の中で「完璧に飛べるようになってから」と待ち続けていたら、蝶は永遠に蝶になることができません。私たちも同じです。「できる自分」になってから始めるのではなく、始めることによって「できる自分」に出会うのです。行動することで初めて、今まで見えなかったものが見えるようになります。自分の中に眠っていた力や、周囲に存在していたチャンスに気づけるようになるのです。

震える足で踏み出す勇気

勇気とは、恐れがないことではありません。恐れを感じながらも、それでも前に進むことです。心臓が早鳴りしても、声が震えても、足がすくんでも、それでも一歩を踏み出す。「私はこういう人間だ」という自分への認識が、静かに、しかし確実に書き換えられていくのです。今の自分の延長線上には見えない未来に向かって歩み出すとき、私たちの中に眠る創造性が目覚めます。「どうすればできるか」を必死に考え始め、今まで気づかなかった道が見えてくるのです。これは、安全な場所に留まっていては決して得られない恵みです。

あなたの人生が動き始める瞬間

「本当の自分」は、どこか遠くにいて見つけるものではありません。行動することによって、創り上げていくものです。不格好でも、つまずいても、転んでも、それでも前に進み続けるその過程で、あなたは「本当の自分」と出会っていきます。完璧な準備など、永遠に訪れません。なぜなら、人生は常に変化し続けているからです。「今日が一番若い日」という言葉があるように、始めるなら今この瞬間が最良の時なのです。あなたの中には、すでに前に進む力があります。必要なのは、その力を信じて、不完全なままの自分を受け入れ、一歩を踏み出すことだけです。その瞬間から、あなたの人生は確かに動き始めるのです。

ABOUT ME
蓮彩 聖基 (はすたみ こうき)
蓮彩 聖基 (はすたみ こうき)
パーソナルコーチ
1997年 青森県生まれ。苫米地式コーチング認定コーチ養成講座 第7期修了。ドクター苫米地ワークス修了。田島大輔グランドマスターコーチに師事。認知科学者 苫米地英人博士より、無意識へ深く働きかける「内部表現の書き換え」や、コーチングの技術を習得。
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