女性の生き方

自信がない原因と解決法|エフィカシーの高め方

蓮彩聖基

自信とは何か——エフィカシーという考え方

本当の「自信」とは見た目のことではない

あなたは自分に自信がありますか?

ここでお伝えしたい「自信」とは、外見や容姿のことではありません。「自分には大きなことができる」という内面からの確信のことです。

大きなゴールを掲げ、それを達成できると信じられる感覚。この感覚があるかどうかで、人生の選択肢は大きく変わります。

エフィカシーとは何か

コーチングの世界では、このような自信のことをエフィカシーと呼びます。

エフィカシーとは、自分のゴールを達成する自己能力に対する自己評価のことです。つまり、「私にはゴールを達成できる力がある」と自分自身が、どれだけ確信できているかを意味する概念なのです。

ここで大切なポイントがあります。エフィカシーは他人の評価ではありません。周囲からどう見られているかではなく、あなた自身が自分の能力をどう評価しているかがすべてなのです。

単なる「自信」との違い

日常で使う「自信がある・ない」という表現とエフィカシーには、少しニュアンスの違いがあります。

エフィカシーはゴールを前提とした自己評価です。漠然とした自信ではなく、「このゴールに向かう自分には達成する力がある」という具体的な確信を指します。

だからこそ、エフィカシーはゴール達成の鍵を握る重要な要素になるのです。

エフィカシーがゴール達成に与える影響

高いエフィカシーが行動を変える

ゴールを設定し、達成していくためには、エフィカシーが高い状態であることが必要です。

エフィカシーが高いと、挑戦的な行動を自然に取れるようになります。「私にはできる」という確信があるからこそ、一歩を踏み出すことができるのです。

反対に、エフィカシーが低いままでは、どれだけ素晴らしいゴールを設定しても実現には至りません。「自分にはそれを達成する能力がない」と思っている状態では、行動を起こす前に諦めてしまうからです。

失敗への解釈も変わる

エフィカシーの高さは、失敗への解釈にも影響を与えます。

  • エフィカシーが高い人:失敗を「学びの機会」と捉える
  • エフィカシーが低い人:失敗を「能力がない証拠」と捉える

同じ出来事を経験しても、エフィカシーの高さによって解釈がまったく異なります。そして、その解釈の違いが次の行動を決めていくのです。

認知のフィルターとしての働き

エフィカシーは、あなたが世界をどう見るかにも影響します。

エフィカシーが低いと、目の前にあるチャンスに気づけなくなります。自己評価に合わない情報を無意識のうちに排除してしまうからです。

本来見えているはずの可能性が、低いエフィカシーによって見えなくなっている。これは多くの人に起きていることなのです。

自信がない状態の正体

エフィカシーが低下している状態

日常会話で使う「自信がない」という言葉は、コーチングの文脈で言うとエフィカシーが低下している状態に近いといえます。

自信がない状態とは、「今の自分にはゴールを達成する力がない」と無意識に思い込んでいる状態のことです。

この思い込みは、意識的に考える前に一瞬で処理されてしまいます。だから本人も気づかないうちに、挑戦を避けたり、可能性を狭めたりしてしまうのです。

行動と結果への悪影響

自信がないと、まず行動できなくなります。「どうせ良い結果にならない」と思ってしまい、挑戦を避けてしまうのです。

仮に行動できたとしても、「自信のなさ」が頭の片隅に残っている限り、パフォーマンスに影響を及ぼします。本来の力を発揮できず、結果として良い成果を出すことが難しくなってしまいます。

これは能力の問題ではありません。エフィカシーの低さが、本来持っている力を封じ込めてしまっているのです。

なぜ私たちは自信を失うのか

セルフイメージの影響

自信がない原因の多くは、ネガティブなセルフイメージにあります。

セルフイメージとは、自分自身に対する無意識の認識のことです。「私はこういう人間だ」という心の中の自己像が、行動や選択に大きな影響を与えています。

たとえば、過去の失敗経験が積み重なり、「自分はダメな人間だ」と信じ込んでしまうケースがあります。一度そのようなセルフイメージが形成されると、脳はそれを「真実」として扱い、セルフイメージ通りの現実を創ろうとします。

他者の言葉が信念になる

セルフイメージを形成するもう一つの大きな要因は、他者からの言葉です。

親や学校の先生などから「能力が低い」「できない人」と言われ続けると、その言葉を無意識に受け入れてしまうことがあります。特に幼少期に繰り返し聞いた言葉は、深く心に刻まれます。

そうして受け入れた言葉は、やがて信念として定着します。信念とは、無意識にある「感情的に受け入れた教え」のことです。「私はできない人間だ」という信念が一度形成されると、それがフィルターとなって行動を制限し続けます。

ブリーフシステムとして固定化される

こうした信念は単独で存在するのではなく、互いに関連し合って一つの体系を形成します。これをブリーフシステムと呼びます。

たとえば、「私には能力がない」という信念は、「だから大きなことに挑戦しても無駄だ」「成功するのは特別な人だけだ」といった関連する信念と結びついていきます。

このようにして形成されたブリーフシステムは、無意識のレベルで働き、「常識」や「自然な考え方」として現れます。本人にとっては当たり前のことなので、それが自分を制限していることに気づきにくいのです。

社会環境がエフィカシーを下げる構造

失敗を許さない文化

人間は誰しも一時的な失敗をします。本来であれば、失敗から学び、次に活かすという姿勢が自然なはずです。

しかし、現実には少しの失敗を必要以上に叱る文化が存在します。学校でも職場でも、失敗を責められる経験をした方は多いのではないでしょうか。

そのような抑圧的な環境は、エフィカシーを下げる大きな要因になります。失敗を責める社会では、成功への自信を育むことが難しくなるのです。

ネガティブなセルフトークの習慣化

このような環境の中で、多くの人が無意識のうちにネガティブなセルフトークを身につけていきます。

セルフトークとは、自分自身に対して心の中で語りかけている言葉のことです。1日に数万回も無意識に行われており、思考そのものを支える仕組みとなっています。

「どうせ私なんて…」「また失敗するに決まっている」といったセルフトークが習慣化すると、それがセルフイメージを固定化していきます。そして、そのセルフイメージに合った現実が創られていくのです。

2つの典型的なパターン

エフィカシーを下げる要因は、大きく2つのパターンに分けられます。

  1. 過去の失敗体験からネガティブなセルフイメージを形成してしまう
  2. 他者からの否定的な言動をそのまま自分の評価として受け入れてしまう

これらが繰り返されることで、エフィカシーは徐々に低くなっていきます。しかし、ここで知っておいていただきたいことがあります。

エフィカシーは変えることができます。

セルフイメージも、信念も、ブリーフシステムも、意識的に取り組むことで書き換えることができるのです。

エフィカシーを高める方法

コーチングを受ける

最も効果的な方法は、コーチングを受けることです。

コーチは、あなたのエフィカシーを高める専門家です。自分では気づけない思考パターンを明確化し、新しい自己認識を促します。

一人で自分の思考パターンに気づくことは簡単ではありません。無意識のレベルで働いているものは、本人にとっては「当たり前」だからです。コーチという存在が、その「当たり前」を客観的に見つめ直す機会を提供してくれます。

過去の成功体験を追体験する

自分でできる効果的な方法として、過去の成功体験を思い出すことがあります。

「私は過去にもできた。だから未来もできる」という思考パターンを意識的につくるのです。

ここで大切なのは、単に思い出すだけでなく、体感を伴って再体験することです。その時に感じた感情、体の感覚を思い出しながら、成功体験を鮮明によみがえらせてください。

成功体験を書き出すことも効果的です。紙やノートに記録しておき、繰り返し見返すことで、自己イメージは少しずつ変わっていきます。

過去の記憶を扱うときの注意点

過去を振り返る際には、失敗の記憶を持ち出さないことが大切です。

失敗体験を思い出すことで、むしろネガティブなセルフイメージを強化してしまう可能性があるからです。

エフィカシーを高めるためには、成功体験だけを意識的に抽出してください。小さなことでも構いません。「あの時、私はできた」という記憶を積み重ねることが重要なのです。

ビジュアライゼーションで新しい自分を描く

未来の自分をリアルにイメージする

エフィカシーを高めるもう一つの強力な方法が、ビジュアライゼーションです。

ビジュアライゼーションとは、未来の自分を鮮明にイメージする技術のことです。単なる空想ではなく、五感と感情を総動員して、ゴールを達成した自分をリアルに体験します。

自信に溢れ、エフィカシーの高い自分を何度も繰り返しイメージしてください。その自分こそが本来の姿なのだと、マインドに教えていくのです。

五感を使ってリアルに感じる

効果的なビジュアライゼーションには、五感を使うことが欠かせません。

  • 視覚:どんな景色が見えているか、周りにはどんな人がいるか
  • 聴覚:どんな声が聞こえるか、どんな言葉をかけられているか
  • 触覚:どんな感触があるか、気温はどうか
  • 嗅覚:どんな香りがするか
  • 味覚:どんな味を感じているか

これらの感覚を使って、ゴール達成後の世界をできるだけ具体的に思い描いてください。

感情を先取りする

ビジュアライゼーションで最も重要なのは、感情を味わうことです。

ゴールを達成した時の喜び、誇らしさ、安心感、充実感。これらの感情を今この瞬間に深く味わってください。

脳は現実の体験と臨場感の高いイメージを区別することが苦手です。感情を伴った鮮明なイメージを繰り返すことで、無意識はそれを「すでに起こったこと」として受け入れ始めます。

そうすると、ゴールに向かう行動が自然になっていきます。努力や意志の力ではなく、「そうするのが当たり前」という感覚で動けるようになるのです。

実践の方法

ビジュアライゼーションは、毎日継続することで効果を発揮します。

  1. リラックスした状態をつくる
  2. ゴールを達成している自分の一日を詳細にイメージする
  3. 五感を使ってリアルに感じる
  4. 感情を深く味わう
  5. 朝晩5〜10分、継続して行う

最初は難しく感じるかもしれません。でも、続けていくうちに、イメージはどんどん鮮明になっていきます。

日常でエフィカシーを保つセルフトーク

セルフトークを意識的に選ぶ

日常生活の中でエフィカシーを保つために、セルフトークを意識的に選ぶことが大切です。

人間の脳はネガティブな情報に注目しやすい性質を持っています。これは危険を察知するための本能的な仕組みですが、現代の生活においては必要以上にネガティブな思考を生み出すことがあります。

だからこそ、意識的にポジティブなセルフトークを選ぶことが重要になるのです。

失敗した時のセルフトーク

たとえ失敗しても、セルフトークを工夫することでエフィカシーを守ることができます。

  • 「私らしくなかっただけ」
  • 「次はできるから大丈夫」
  • 「これは学びの機会」

このように、失敗を自分の能力の否定として捉えるのではなく、一時的な出来事として処理してください。

失敗を記憶として残さず、その場でリセットする習慣をつけることが大切です。

日々の習慣として取り入れる

セルフトークを整えるタイミングとして、以下のような場面がおすすめです。

  • 朝起きた時:一日をポジティブに始めるための言葉
  • 鏡を見る時:自分への肯定的な声かけ
  • 困難に直面した時:「私にはできる」という確認
  • 夜寝る前:一日の自分を認める言葉

このプロセスを繰り返すことで、徐々に自信が育ち、エフィカシーは自然と高まっていきます。

今の自分とお別れし、新しい自分と出会う

「自信がない自分」は本当のあなたではない

今まで「自信がない」と感じてきた自分は、本当のあなたではありません

それは、過去の体験や他者の言葉によって形成されたセルフイメージです。信念やブリーフシステムとして定着してしまっただけで、変えることができるものなのです。

本来の自分を取り戻す

あなたの中には、本来のエフィカシーの高い自分がいます。大きなゴールを描き、それを達成できると信じている自分です。

その自分と出会うために、今日からできることがあります。

  • 過去の成功体験を思い出す
  • ネガティブなセルフトークに気づいたら、すぐにポジティブな言葉に置き換える
  • 理想の自分をビジュアライゼーションで描く
  • コーチングを受けて、専門家のサポートを得る

小さな一歩から始める

変化は一夜にして起こるものではありません。でも、毎日の小さな積み重ねが、確実にエフィカシーを高めていきます。

今日から、自分への言葉を変えてみてください。自分を責める言葉ではなく、自分を認め、励ます言葉を選んでください。

その一歩一歩が、あなたを理想の自分に近づけていきます。

エフィカシーが高まると、周囲の信頼も得やすくなります。そして、その信頼がさらにエフィカシーを強化するという好循環が生まれます。

あなたには、大きなゴールを達成する力があります。

その力を信じることから、すべては始まるのです。

ABOUT ME
蓮彩 聖基 (はすたみ こうき)
蓮彩 聖基 (はすたみ こうき)
パーソナルコーチ
1997年 青森県生まれ。苫米地式コーチング認定コーチ養成講座 第7期修了。ドクター苫米地ワークス修了。田島大輔グランドマスターコーチに師事。認知科学者 苫米地英人博士より、無意識へ深く働きかける「内部表現の書き換え」や、コーチングの技術を習得。
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