女性の生き方

運命の人に出会う前に。20代女性が今、整えるべき「自分」とは

蓮彩聖基

恋愛がうまくいかない。

出会いがあっても長続きしなかったり、好きになる人にはいつも片想いだったり、気づけば自分を犠牲にしてばかりだったり。

「運命の人っているのかな」って、夜中にふと考えてしまうこと、ありませんか?

実は、理想的なパートナーシップを築けるかどうかは、「出会い」そのものよりも、出会う前の「自分の状態」に大きく左右されます。

この記事は、20代女性が本当に幸せな恋愛を手に入れるために、まず整えるべき「自分自身のマインド」について、コーチングの視点からお伝えしていきます。

なぜ「いつも同じパターン」になってしまうのか

無意識が選んでいる相手

「また同じタイプの人を好きになってしまった」

そんな経験はありませんか?

実は、私たちが誰かに惹かれるとき、意識的に選んでいるつもりでも、実際には無意識の判断が大きく関わっています。

この無意識の判断基準のことをアティテュードと呼びます。

過去の恋愛や人間関係の体験、特に強い感情を伴った記憶が、あなたの「好き」や「惹かれる」という感覚を無意識に形づくっているのです。

繰り返すパターンの正体

たとえば、過去に「優しくしてくれた人に裏切られた」という強い感情を伴う体験があると、優しい人に対して無意識に警戒心を持ってしまうことがあります。

逆に、「冷たい人のほうが本音を言ってくれる」という記憶が強ければ、素っ気ない態度の人に安心感を覚えてしまうかもしれません。

こうした無意識のパターンは、本人が気づかないうちに「いつも同じような相手」を選ばせているのです。

自己イメージが恋愛を左右する理由

「私はこういう人間」という思い込み

恋愛において、もっとも大切なのはセルフイメージ、つまり「自分は何者か」という無意識の認識です。

「私は愛される価値がない」

「私には魅力がない」

「いつも二番目の存在」

こんな風に自分を捉えていると、無意識はその認識に合った現実を作り出そうとします。

脳は「一致」を求める

人間の脳は、自分が思い描いている自己イメージと現実を一致させようとする性質を持っています。

これはホメオスタシスという、「今の状態を維持しようとする働き」によるものです。

もし「私は大切にされない人間だ」というセルフイメージを持っていたら、脳は無意識にその状態を維持しようとします。

だから、大切にしてくれる人が現れても、どこか違和感を感じて離れてしまったり、自分から関係を壊すような行動を取ってしまったりするのです。

運命の人を引き寄せる前にすべきこと

自分との関係を整える

「運命の人に出会いたい」

その気持ちは素敵です。

でも、その前にもっと大切なことがあります。

それは、自分自身との関係を整えることです。

自分を大切にできていない状態で誰かと出会っても、相手に依存してしまったり、自分を犠牲にしてしまったりする関係になりがちです。

セルフトークを見直す

まず意識してほしいのが、セルフトーク、つまり自分に対して心の中でかけている言葉です。

「私ってダメだな」

「どうせうまくいかない」

「また失敗するに決まってる」

こんな言葉を無意識に繰り返していませんか?

セルフトークは、1日に数万回も行われていると言われています。

そして、この言葉があなたのセルフイメージを作り、恋愛における行動や選択を左右しているのです。

優しい言葉に置き換える

ネガティブなセルフトークに気づいたら、少しずつ優しい言葉に置き換えてみてください。

「私ってダメだな」→「今回はうまくいかなかったけど、次はもっとうまくできる」

「どうせうまくいかない」→「今はうまくいく方法が見えていないだけ。きっと見つかる」

「また失敗するに決まってる」→「失敗は成長のチャンス。私は学びながら前に進んでいる」

最初は違和感があるかもしれません。

でも、繰り返すうちに、あなたの無意識の自己イメージは少しずつ更新されていきます。

「心地よい」と感じる範囲を広げる

コンフォートゾーンという概念

人には、コンフォートゾーンと呼ばれる「心地よく感じられる範囲」があります。

恋愛においても、このコンフォートゾーンは大きく影響しています。

たとえば、「私は大切にされる人間だ」というセルフイメージを持っている人にとっては、相手から大切にされることが「当たり前で心地よいこと」になります。

でも、「私は我慢するべき存在だ」というセルフイメージを持っている人にとっては、大切にされることが「居心地が悪いこと」になってしまうのです。

理想の関係を「当たり前」にする

理想的なパートナーシップを築きたいなら、「大切にされること」「尊重されること」「対等な関係」があなたのコンフォートゾーンの中に入っている必要があります。

そのためには、まず自分で自分を大切にする練習から始めましょう。

小さなことでいいのです。

疲れているときは無理をしない。

嫌なことははっきり断る。

自分の気持ちを素直に表現する。

こうした小さな積み重ねが、あなたのコンフォートゾーンを少しずつ広げていきます。

過去の感情と向き合う

情動記憶の影響

恋愛において、過去の強い感情を伴った体験は、情動記憶として深く刻まれています。

「好きな人に振られて恥ずかしかった」

「信じていた人に裏切られて悲しかった」

「告白して笑われた」

こうした記憶は、何年経っても鮮明に残り、今のあなたの恋愛に対する態度や選択に影響を与え続けます。

新しい記憶で上書きする

でも、安心してください。

情動記憶は、新しいポジティブな体験で上書きすることができます。

そのために有効なのが、ビジュアライゼーションという技術です。

理想的な恋愛をしている自分、パートナーと笑顔で過ごしている自分を、五感を使ってリアルに想像してみてください。

その時の幸せな感情、安心感、充実感を、今この瞬間に味わうのです。

脳は、現実の体験と臨場感の高いイメージを区別することが苦手です。

繰り返しイメージすることで、脳は「私は幸せな恋愛ができる人間だ」という新しい情動記憶を作り始めます。

信念を見直す

恋愛に関する思い込み

あなたは恋愛について、どんな信念を持っていますか?

「恋愛は我慢が必要」

「相手に合わせるのが当たり前」

「私みたいな人間は選ばれない」

「本音を言ったら嫌われる」

こうした信念は、多くの場合、親や友人から聞いた言葉、過去の体験、社会で繰り返し耳にした「常識」から形成されています。

でも、それは本当にあなたにとっての真実でしょうか?

新しい信念を選ぶ

信念は、気づくことができれば、意識的に選び直すことができます。

「私は、ありのままの自分で愛される価値がある」

「対等で尊重し合える関係を築くことができる」

「本音を伝えることで、より深い関係を作ることができる」

こうした新しい信念を、言葉にして自分に語りかけてみてください。

最初は信じられなくても大丈夫です。

繰り返すうちに、あなたの無意識はその信念に沿った現実を作り始めます。

理想の自分を先に生きる

ゴール設定の力

コーチングでは、ゴール設定がとても重要視されます。

恋愛においても同じです。

「どんな自分でありたいか」

「どんな関係を築きたいか」

まず、そのゴールを明確にしましょう。

そして大切なのは、「理想のパートナーに出会ったら幸せになれる」ではなく、「理想の自分で生きている私が、理想のパートナーと出会う」という順序です。

アファメーションで未来を先取りする

アファメーションは、ゴールを達成した状態をすでに事実であるかのように言葉で宣言する技術です。

「私は、自分を大切にしながら、パートナーも大切にしています」

「私は、対等で心地よい関係を築いています」

「私は、ありのままの自分で愛されています」

こうした言葉を、朝起きたときや夜寝る前に、感情を込めて自分に語りかけてみてください。

脳は、臨場感の高い方の世界を現実として認識します。

理想の状態を先に生きることで、無意識はその状態に合った行動を自然と選び始めるのです。

ドリームキラーから自分を守る

夢を否定する声

恋愛においても、ドリームキラーは存在します。

「そんな理想の人、いるわけないよ」

「あなたには無理だよ」

「もっと現実を見なよ」

こうした言葉は、家族や友人といった身近な人から発せられることが多いのです。

悪意があるわけではありません。

むしろ、「失敗してほしくない」という心配から出てくる言葉です。

自分の基準を大切にする

でも、あなたの人生を生きるのはあなた自身です。

他人の常識や心配に振り回される必要はありません。

自分の内側から湧き上がる「こうありたい」という想いを、大切にしてください。

そして、できれば応援してくれる人や、同じように前向きに生きている人と過ごす時間を増やしましょう。

あなたのコンフォートゾーンは、周りの人の影響を大きく受けます。

自分を信じてくれる人と一緒にいることで、あなた自身も自分を信じやすくなるのです。

小さな一歩から始める

完璧を求めない

ここまで読んで、「全部やらなきゃ」と思う必要はありません。

むしろ、完璧を求めすぎると、創造的逃避という状態に陥ってしまいます。

これは、「もっと準備してから」「もっと完璧になってから」と言い訳をして、本当に大切な一歩を踏み出せなくなる状態です。

今日できることを一つだけ

今日、あなたができることを一つだけ選んでください。

セルフトークを一つ、優しい言葉に置き換える。

寝る前に、理想の関係を築いている自分を5分だけイメージする。

鏡を見たときに、「私は大切な存在だ」と自分に言ってみる。

どれか一つでいいのです。

小さな一歩の積み重ねが、あなたのセルフイメージを少しずつ更新していきます。

自分を愛することが、最高の恋愛のスタートライン

依存ではなく、自立した関係

本当に幸せな恋愛は、「相手がいないと幸せになれない」という依存関係ではありません。

「自分一人でも幸せだけれど、この人と一緒にいるともっと幸せ」

そんな、自立した二人が選び合う関係です。

まず、自分が自分の味方になる

そのためには、まずあなた自身が、あなたの一番の味方になってあげてください。

自分を否定する言葉ではなく、励ましの言葉をかける。

自分を犠牲にするのではなく、自分の気持ちを大切にする。

自分の可能性を信じてあげる。

こうした小さな積み重ねが、あなたのセルフイメージを「私は愛される価値がある人間だ」というものに変えていきます。

理想の相手は、理想の自分が引き寄せる

そして、その状態になったとき、あなたは気づくでしょう。

運命の人は、「探すもの」ではなく、「自然と出会うもの」だということに。

理想の自分で生きているあなたのもとに、その状態にふさわしい人が自然と現れるのです。

あなたの幸せは、あなたが創る

恋愛は、確かに素晴らしいものです。

でも、恋愛だけが人生のすべてではありません。

仕事、友人関係、健康、趣味、学び、社会貢献。

人生には、たくさんの大切な領域があります。

恋愛だけに意識を集中させるのではなく、人生全体のバランスを整えることで、あなたはもっと豊かで幸せな人生を手に入れることができます。

そして、そんなあなたの姿こそが、最高のパートナーを引き寄せる力になるのです。

今日から、少しずつでいいので、自分を大切にする練習を始めてみませんか?

あなたが自分自身を愛せるようになったとき、あなたの恋愛も、人生も、きっと変わり始めます。

ABOUT ME
蓮彩 聖基 <br>(はすたみ こうき)
蓮彩 聖基
(はすたみ こうき)
パーソナルコーチ
1997年 青森県生まれ
苫米地式コーチング認定コーチ養成講座 第7期修了
ドクター苫米地ワークス修了
田島大輔グランドマスターコーチに師事
認知科学者 苫米地英人博士より、
無意識へ深く働きかける「内部表現の書き換え」や、コーチングの技術を習得
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