本番で力が出せない本当の原因|思い込みの外し方
練習では確かに手応えを感じているのに、いざ試合になると身体が思うように動かない。ライバルの活躍を見るたびに、自分の実力を疑ってしまう。もしそんな日々が続いているなら、それはあなたの能力の問題ではありません。心の奥に根づいた「思い込み」が、あなたのパフォーマンスにブレーキをかけているのです。
あなたのパフォーマンスを止めているもの
「私にはまだ足りない」「あの選手には敵わない」「このレベルでは勝てるわけがない」。大事な試合が近づくたびに、こうした声が心の中に響いてきませんか?それは、あなたが弱いからではありません。過去のどこかで作られた制限的な信念が、あなたの力を封じ込めているのです。信念とは、あなたが無意識のうちに「事実」として受け入れてしまった思い込みのことです。幼い頃に「お前には向いていない」と言われた一言、大事な試合で結果を出せなかった記憶、ミスを責められた体験。そうした出来事から生まれた解釈が、いつしかあなたの心に深く根を張り、「自分はこの程度の選手だ」という枠を作ってしまったのです。
🌱過去の結果から作られた解釈は、あなたの本当の実力ではない
信念があなたの動きを決めている
私たちの身体は、信念の集合体であるブリーフシステムに深く影響されています。「自分は本番に弱い選手だ」と認識していれば、どれだけ練習を積んでも試合で確信を持った動きはできません。反対に「私は試合で力を出せる選手だ」と信じていれば、たとえプレッシャーのかかる場面でも、身体は自然と反応してくれるのです。
脳は、あなたが持っている信念に合った情報を集める性質を持っています。「自分は勝負所で崩れる」と思っていれば、崩れた場面の記憶ばかりが鮮明に残り、挑戦を恐れ、結果としてその信念はさらに強化されていきます。しかし、その信念はもともと自分の体験から自分で作り上げたものです。自分で作ったものであるならば、自分で書き換えることもできるのです。
「私は本番に弱い選手だ」
過去の失敗に縛られ、試合のたびに身体がこわばる。挑戦すること自体が怖くなり、守りに入ったプレーしかできなくなっていく。
「私は試合で力を発揮できる」
プレッシャーの中でも自分の動きを信頼している。完璧でなくても、全力を出し切ることに価値を感じている。
ブリーフシステムは固定化されたものではありません。今この瞬間から、あなたの手で書き換えることができるのです。
感情はあなたのパフォーマンスを導く羅針盤
不安や緊張は、アスリートにとって敵ではありません。感情そのものに良いも悪いもなく、ただあなたの内側から届けられている情報なのです。多くの選手が、ネガティブな感情を力ずくで抑え込もうとします。しかし感情を押さえつけることは、同時に身体の柔軟さや瞬発的な判断力も失わせてしまいます。感情は約90秒で自然と通り過ぎていくことがわかっています。それ以上続いているのは、思考が感情を引き延ばしているからです。感情を否定せず、「今、自分はこう感じているんだな」とただ認めてあげる。抵抗しなければ、感情は波のように去り、その後にはクリアで研ぎ澄まされた集中の空間が広がっているのです。
🌊感情を味わい尽くした先に、あなたにしか見えない景色がある
自分にかける言葉が、あなたの動きを変えていく
私たちは1日に何万回も、無意識に自分自身に語りかけています。「今日の練習もうまくいかなかった」「あの選手みたいには動けない」。こうしたセルフトークが、あなたのセルフイメージを形作っていきます。脳は、セルフトークの真偽を区別できません。「私はダメだ」と繰り返せば、脳はそれを事実として受け取り、その通りの現実を作り出します。「私は試合で力を出せる選手だ」と繰り返せば、脳はそのように世界を認識し始めるのです。まず、自分がどんな言葉を自分にかけているか、耳を傾けてみてください。ネガティブなセルフトークに気づいたら、「それは本当だろうか」と問いかけてみましょう。「今日もダメだった」を「今日の練習から得られるものがある」へ。「私には実力が足りない」を「私は自分の力を育てている途中にいる」へ。新しい言葉を繰り返すことで、あなたのセルフイメージは確実に変わっていきます。そしてセルフイメージが変われば、試合でのあなたの動きも、自然と変わり始めるのです。
