女性の生き方

恐れを抱えたまま、前へ進んでいい

蓮彩聖基

「怖い」は、あなたが本気で生きている証拠

何か新しいことを始めようとするとき、胸がざわざわすることはありませんか?転職、独立、新しい人間関係、住む場所を変えること。

そんな選択を前にしたとき、「怖い」と感じるのは、とても自然なことです。

むしろ、その恐れはあなたが本気で人生と向き合っている証拠なのです。

本当にどうでもいいことには、人は恐れを感じません。怖いと思えるのは、それがあなたにとって大切な何かだから。

だからこそ、恐れを感じている自分を否定しないでほしいのです。

恐れの正体を知る

「失敗したらどうしよう」という思考の仕組み

恐れの多くは、「まだ起きていないこと」への不安です。

  • 失敗したらどうしよう。
  • 周りにどう思われるだろう。
  • うまくいかなかったら、取り返しがつかないのでは。

そんな思考がぐるぐると頭を巡りますよね。でも、よく考えてみてください。

その「失敗」は、本当に起きているのでしょうか?まだ何も始まっていないのに、私たちは頭の中で何度も失敗のシミュレーションをしてしまいます。

これは、あなたを守ろうとする心の働きです。危険を避けるために、最悪の事態を想定する。それ自体は悪いことではありません。

ただ、その声に従いすぎると、私たちはいつまでも動き出せなくなってしまうのです。

恐れは「変わりたい」というサイン

恐れを感じるとき、それは今の自分から新しい自分へと変わろうとしているサインです。今までの自分のままでいれば、恐れを感じることはありません。

慣れた場所、慣れた人間関係、慣れた仕事。そこにいる限り、安心でいられます。

でも、その安心の中に、あなたの「本当になりたい自分」はいるでしょうか?恐れは、あなたが成長しようとしているときに現れます。

だから、怖いと感じたときは、こう捉えてみてください。「私は今、新しい自分に向かおうとしているんだ」と。

失敗は、未来から見れば「必要な経験」になる

過去の失敗を振り返ってみると

これまでの人生で、「あのときは辛かった」「失敗だと思った」という経験はありませんか?

でも、今振り返ってみると、その経験があったからこそ気づけたことがあるはずです。

  • あの失敗があったから、自分の本当の気持ちに気づけた。
  • あの挫折があったから、今の道を選べた。
  • あのときの悔しさが、今の自分を作っている。

そんなふうに思えることが、きっとあるのではないでしょうか。失敗は、そのときは確かに痛みを伴います。

でも、時間が経つと、それは人生の糧に変わっていくのです。

未来の自分から今を見る

今、目の前にある選択が怖いなら、少し視点を変えてみてください。

5年後、10年後の自分から、今の自分を見てみるのです。

  • あのとき一歩を踏み出してよかった。
  • あのとき恐れに負けなくてよかった。

そう思える未来を想像してみてください。そして、もし踏み出さなかったら?あのとき挑戦していれば、今頃どうなっていただろう。

そんな後悔を抱えている自分を想像してみてください。どちらの未来を選びたいですか?失敗を恐れて動かないことのほうが、実は大きなリスクなのかもしれません。

方法がわからなくても、進んでいい

「準備が整ってから」の罠

何かを始めようとするとき、こんなふうに思うことはありませんか?

  • もう少し勉強してから
  • もう少しお金を貯めてから
  • もう少し自信がついてから

これは、とても真面目な考え方です。でも、この「もう少し」は、いつまで経っても終わりません。準備が完璧に整う日は、永遠に来ないのです。

なぜなら、本当に必要なことは、動き出してからしかわからないから。

実際にやってみて初めて、何が足りないのか、何が必要なのかが見えてきます。準備ばかりしていると、その「見えてくる」機会を逃してしまうのです。

進みながら道は見えてくる

目的地ははっきりしている。でも、そこまでの道のりが見えない。そんなとき、人は不安になります。

でも、考えてみてください。

夜道を歩くとき、最初から全部の道が見えているわけではありませんよね。懐中電灯で照らせるのは、ほんの数メートル先だけ。それでも、一歩ずつ進んでいけば、次の道が見えてきます。

また一歩進めば、その先が照らされる。人生も同じです。

今見える範囲で一歩を踏み出せば、次の一歩が見えてくる。全部の道筋がわからなくても、進んでいいのです。

人生を「冒険」として生きる

安全な人生と、豊かな人生

安全を優先すれば、失敗は少なくなります。傷つくことも、恥ずかしい思いをすることも減るでしょう。

でも、それと引き換えに、人生の彩りも薄くなってしまいます。

  • ワクワクする瞬間。
  • 心が震える経験。
  • 「生きている」と実感できる出来事。

そういったものは、安全な場所からは生まれにくいのです。恐れを感じながらも一歩を踏み出すこと。それが、人生を冒険に変えます。冒険には、困難がつきものです。

でも、だからこそ、乗り越えたときの喜びがある。成長できた実感がある。自分を誇れる瞬間がある。そんな人生を、あなたは生きたいと思いませんか?

恐れと共に歩む

恐れをなくす必要はありません。恐れを感じたまま、それでも前に進む。それが、本当の強さです。勇気とは、恐れがない状態ではありません。

恐れを抱えながらも、それでも一歩を踏み出すこと。

それが勇気の本当の意味です。だから、怖くていいのです。

震えながらでもいいのです。その一歩が、あなたの人生を大きく変えていきます。

今日できる、たったひとつのこと

完璧な一歩を踏み出す必要はありません。

不格好でも、迷いながらでも、怖さを抱えたままでも。今日、何かひとつだけ、心が向かう方向に動いてみてください。

  • それは、誰かに相談することかもしれません。
  • 情報を調べることかもしれません。
  • ずっと言えなかった本音を伝えることかもしれません。

どんなに小さく見えることでも、それは確かな一歩です。そして、その一歩が、次の一歩を生み出します。

気づいたときには、あなたは想像もしなかった場所に立っているはずです。恐れは消えなくても大丈夫。

あなたの人生は、あなたが一歩を踏み出すたびに、冒険へと変わっていくのですから。

ABOUT ME
蓮彩 聖基 <br>(はすたみ こうき)
蓮彩 聖基
(はすたみ こうき)
パーソナルコーチ
1997年 青森県生まれ
苫米地式コーチング認定コーチ養成講座 第7期修了
ドクター苫米地ワークス修了
田島大輔グランドマスターコーチに師事
認知科学者 苫米地英人博士より、
無意識へ深く働きかける「内部表現の書き換え」や、コーチングの技術を習得
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