心と感情

ストレスフルな日々を乗り切るための、心の扱い方

蓮彩聖基

仕事が山積み、人間関係のトラブル、将来への不安。

現代を生きる私たちは、常に何かしらのストレスにさらされています。

「もう限界かも」と感じることもあるかもしれません。

でも、ストレスそのものをなくすことは難しくても、ストレスとの向き合い方を変えることはできます。

この記事では、ストレスフルな日々を乗り切るための、心の扱い方についてお話しします。

ストレスは「敵」ではない

まず、ストレスに対する捉え方を少し変えてみましょう。

ストレスを悪者にしすぎていませんか?

「ストレスは体に悪い」「ストレスは減らさなきゃ」

こうした考え方は、一般的によく言われることです。

もちろん、過度なストレスが心身に悪影響を与えることは事実です。

でも、ストレスを「絶対的な悪」として捉えすぎると、かえって苦しくなってしまうことがあります。

ストレスを感じるたびに「これは体に悪い」「早くなんとかしなきゃ」と思っていたら、それ自体がストレスになってしまいますよね。

ストレスは「成長のサイン」でもある

ストレスを感じるのは、あなたが何かに挑戦している証拠でもあります。

新しい仕事、新しい人間関係、新しい環境。

こうした場面では、誰でもストレスを感じます。

それは、あなたが今までの自分を超えようとしているからです。

ストレスを「嫌なもの」ではなく、「成長の過程で感じるもの」と捉え直してみてください。

それだけで、ストレスに対する抵抗感が少し和らぎます。

心を軽くする「視点の切り替え」

ストレスを感じているとき、私たちの視野は狭くなっています。

視点を切り替えることで、心を軽くすることができます。

「今この瞬間」に意識を戻す

ストレスの多くは、過去への後悔未来への不安から生まれています。

  • 「あのとき、ああすればよかった」
  • 「このままだと、どうなってしまうんだろう」

頭の中がこうした思考でいっぱいになると、どんどん苦しくなっていきます。

そんなときは、「今この瞬間」に意識を戻すことが効果的です。

今、あなたの目の前には何がありますか?

今、あなたの体はどんな感覚を感じていますか?

今、この瞬間だけを見れば、実はそれほど大変なことは起きていないかもしれません。

過去や未来ではなく、今ここに意識を向けることで、心は落ち着きを取り戻します。

「最悪の事態」を具体的に考えてみる

不安を感じているとき、私たちは漠然と「何か悪いことが起きる」と恐れています。

その漠然とした恐れが、ストレスを大きくしています。

あえて「最悪の場合、何が起きる?」と具体的に考えてみてください。

  • この仕事が失敗したら、何が起きる?
  • この人に嫌われたら、どうなる?
  • この計画がうまくいかなかったら、どんな結果になる?

具体的に考えてみると、意外と「なんとかなる」ことに気づくことが多いのです。

漠然とした不安は大きく感じますが、具体化すると対処法も見えてきます。

「1年後の自分」から見てみる

今、目の前にある問題は、とても大きく感じるかもしれません。

でも、1年後の自分から見たら、どう見えるでしょうか?

「あのときは大変だったけど、なんとか乗り越えたな」
「思っていたほど大したことじゃなかったな」

そんな風に思えるかもしれません。

時間軸を広げて見ることで、今の問題を相対化することができます。

今は大変でも、それは人生の中の一時期に過ぎないのです。

ストレスを和らげる「体のケア」

心と体はつながっています。

体をケアすることで、心のストレスも和らげることができます。

呼吸を整える

ストレスを感じているとき、呼吸は浅く、速くなっています。

意識的に深い呼吸をすることで、心を落ち着かせることができます。

  • 4秒かけて鼻から息を吸う
  • 4秒間、息を止める
  • 6秒かけて口から息を吐く

これを数回繰り返すだけで、心拍数が落ち着き、気持ちが楽になります。

いつでもどこでもできるので、ストレスを感じたらすぐに試してみてください。

体の緊張をほぐす

ストレスを感じると、無意識に体が緊張しています。

肩が上がっている、眉間にしわが寄っている、顎を食いしばっている。

こうした緊張に気づいたら、意識的に力を抜いてみてください。

肩をストンと落とす、顔の力を抜く、手のひらを開く。

体の緊張がほぐれると、心の緊張も一緒にほぐれていきます。

睡眠と食事を大切にする

ストレスフルな日々が続くと、睡眠や食事がおろそかになりがちです。

でも、睡眠不足や栄養不足は、ストレス耐性を下げてしまいます

忙しいときこそ、睡眠と食事を大切にしてください。

十分に眠れた日と眠れなかった日では、同じ出来事に対するストレスの感じ方が全く違います。

体を整えることは、心を整えることでもあるのです。

「考え方のクセ」に気づく

ストレスを感じやすい人には、特有の考え方のクセがあることがあります。

そのクセに気づくことで、ストレスを軽減できます。

「〜すべき」「〜しなければ」が多い

  • 「完璧にやらなければ」
  • 「みんなに認められるべき」
  • 「失敗してはいけない」

こうした「〜すべき」思考が強いと、常に自分にプレッシャーをかけ続けることになります。

本当にそれは「しなければならない」ことでしょうか?

「〜すべき」を「〜したい」や「〜できたらいいな」に置き換えてみてください。

「完璧にやりたい」「認められたらいいな」「できれば失敗したくない」

言葉を変えるだけで、心の負担が軽くなります。

「全部自分のせい」にしていないか

何か問題が起きたとき、すべてを自分の責任だと感じていませんか?

確かに、自分に責任がある部分もあるかもしれません。

でも、すべてがあなたのせいではないはずです。

状況、タイミング、他の人の行動など、あなたにはコントロールできない要素もたくさんあります。

自分の責任と、そうでない部分を分けて考えることで、不必要な罪悪感から解放されます。

「白か黒か」で考えていないか

  • 「うまくいかなければ失敗」
  • 「認められなければ無価値」
  • 「完璧でなければ意味がない」

こうした極端な考え方は、ストレスを大きくします。

現実には、白と黒の間にたくさんのグレーがあります。

完璧ではなくても、ある程度うまくいっていることもある。

全員に認められなくても、認めてくれる人はいる。

100点ではなくても、60点で十分な場合もある。

「白か黒か」ではなく、「どのあたりにいるか」という見方をしてみてください。

「自分で選んでいる」感覚を取り戻す

ストレスが大きくなるのは、「自分ではどうにもできない」と感じているときです。

「自分で選んでいる」感覚を取り戻すことで、ストレスは軽減されます。

コントロールできることに集中する

ストレスの原因となっていることの中には、あなたにコントロールできることできないことがあります。

他人の行動、過去の出来事、世の中の流れ。これらは、あなたにはコントロールできません。

でも、自分の行動、自分の考え方、自分の時間の使い方。これらは、あなたがコントロールできます。

コントロールできないことに悩み続けるのは、エネルギーの無駄遣いです。

コントロールできることに意識を向け、そこに力を注いでください。

「選ばされている」から「選んでいる」へ

「やらなきゃいけないからやっている」

こう思っていると、どんなこともストレスに感じます。

でも、本当に「やらされている」のでしょうか?

仕事をしているのは、収入を得るためであり、その収入で生活を成り立たせるため。

人間関係を大切にしているのは、孤独でいたくないから、その人との関係を続けたいから。

あなたは、何かの理由があって、それを「選んでいる」のです。

「やらされている」ではなく「選んでいる」と捉え直すだけで、同じ行動でもストレスの感じ方が変わります。

一人で抱え込まない

ストレスフルな日々が続くと、一人で抱え込んでしまいがちです。

でも、人に頼ることも大切なスキルです。

話すだけで楽になる

悩みを誰かに話すと、それだけで心が軽くなることがあります。

解決策が見つからなくても、聞いてもらえたというだけで、気持ちが楽になるのです。

信頼できる友人、家族、同僚など、話を聞いてくれる人に頼ってみてください。

「こんなこと相談してもいいのかな」と思うかもしれませんが、大丈夫です。

あなたが逆の立場だったら、きっと話を聞いてあげたいと思うはずです。

プロの力を借りることも選択肢

ストレスが大きすぎて、自分ではどうにもできないと感じるときは、専門家の力を借りることも考えてみてください。

カウンセラー、コーチ、心療内科の医師など、心の問題を扱う専門家はたくさんいます。

プロの力を借りることは、弱さではありません。

自分を大切にするための、賢い選択です。

ストレスフルな日々は、誰にでもあります。

でも、その日々をどう乗り越えるかは、あなた次第です。

心の扱い方を知っていれば、どんな状況でも、あなたは自分を守ることができます。

今日お伝えしたことの中から、一つでも試してみてください。

あなたの毎日が、少しでも軽やかになることを願っています。

ABOUT ME
蓮彩 聖基 <br>(はすたみ こうき)
蓮彩 聖基
(はすたみ こうき)
パーソナルコーチ
1997年 青森県生まれ
苫米地式コーチング認定コーチ養成講座 第7期修了
ドクター苫米地ワークス修了
田島大輔グランドマスターコーチに師事
認知科学者 苫米地英人博士より、
無意識へ深く働きかける「内部表現の書き換え」や、コーチングの技術を習得
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