「わからない」は恥ずかしいことではなく、あなたが成長し始めた証

「知らない」と認めることへの怖さ

「こんなことも知らないの？」と思われたらどうしよう。

そんな不安から、わからないことを素直に言えなかった経験はありませんか？

職場で、友人との会話で、SNSの情報に触れたとき。

「知っていて当然」という空気の中で、「わからない」と口にすることは、とても勇気がいることです。

本当に恥ずかしいのは、知らないふりをし続けること

ここで、ひとつ考えてみてください。

種を蒔いたことのない畑に、実りを期待する人はいるでしょうか？

「わからない」と認めることは、まさに種を蒔く行為なのです。

その種があるからこそ、知識という芽が出て、やがて豊かな実りとなります。

反対に、知らないふりをし続けることは、土の中に何も蒔かないまま、収穫の時期だけを待っているようなもの。

どれだけ時間が経っても、畑には何も育ちません。

あなたの「わからない」は、扉を開く鍵になる

「わからない」という言葉には、不思議な力があります。

それは、新しい世界への扉を開く鍵のような存在です。

扉の向こうには、まだ見ぬ景色が広がっています。

でも、その扉は「わかったふり」をしている限り、決して開くことはありません。

「私はこれを知らない」と認めた瞬間、はじめて扉に手をかけることができるのです。

「わからない」と言える人こそ、本当に強い人

世の中には、何でも知っているように振る舞う人がいます。

一見、自信に満ちて見えるかもしれません。

しかし、本当の強さとは、自分の足りない部分を認められることにあります。

器について考えてみてください。

すでに水で満たされた器には、新しい水を注ぐことができません。

でも、空っぽの部分があれば、そこに新しい水を受け入れることができます。

「わからない」と認められる心は、まさにこの空っぽの部分。

だからこそ、新しい学びを受け入れる余地が生まれるのです。

なぜ私たちは「知らない」と言えなくなるのか

幼い頃を思い出してみてください。

小さな子どもは「なんで？」「どうして？」と、何度でも質問します。

知らないことを恥じる気持ちなど、どこにもありません。

では、いつから私たちは「わからない」と言えなくなったのでしょうか？

それは、周りの大人の反応や、学校での経験、社会の空気の中で、少しずつ身についてしまったものかもしれません。

「知らないことは恥ずかしい」という思い込みは、誰かに植え付けられたものです。

あなた自身が本来持っていたものではないのです。

「わからない」は、謙虚さの表れ

本当に賢い人は、自分が知らないことの多さを知っています。

知れば知るほど、まだ知らない世界の広さに気づくからです。

反対に、知識が浅い人ほど、すべてを知っているような気持ちになりがちです。

これは、井戸の中の蛙が、井戸の縁から見える空だけが世界のすべてだと思い込んでいるようなもの。

「わからない」と言えることは、井戸の外に広い世界があることを知っている証拠なのです。

問いかける勇気が、あなたを変えていく

もしあなたが今、「わからないことを聞くのが怖い」と感じているなら、こう考えてみてください。

今日「わからない」と認めて学んだことは、明日のあなたの知恵になります。

そして、その知恵は、いつか誰かの助けになるかもしれません。

あなたが勇気を出して質問したことが、同じように悩んでいた誰かの道を照らすことだってあるのです。

あなたの成長は、誰かの希望になる

道を歩いていて、つまずいたとします。

そのとき、「つまずいた場所」を知ることで、次からは気をつけて歩けるようになります。

そして、後ろを歩いてくる人に「ここに石があるよ」と教えてあげることもできます。

「わからなかった」という経験は、決して無駄にはなりません。

それは、あなた自身の学びであり、誰かへの贈り物にもなるのです。

今日から、小さな一歩を踏み出してみませんか？

「わからない」と言うことは、弱さではありません。

それは、成長したいという願いの表れであり、新しい自分に出会うための第一歩です。

今日、何かひとつ、素直に「教えてください」と言ってみませんか？

その小さな勇気が、あなたの人生に新しい扉を開いてくれます。

知らないことを恥じる必要はありません。

「わからない」と認められるあなたは、すでに成長の道を歩き始めているのですから。

蓮彩 聖基
(はすたみ こうき)

パーソナルコーチ

Contact

1997年 青森県生まれ
苫米地式コーチング認定コーチ養成講座 第7期修了
ドクター苫米地ワークス修了
田島大輔グランドマスターコーチに師事
認知科学者 苫米地英人博士より、
無意識へ深く働きかける「内部表現の書き換え」や、コーチングの技術を習得